数ヶ月前に折りたたみのスロープを買いました。目的は電動車いすの友人と食事を楽しむためです。
私の住む江東区では、まちづくりのワークショップや小学校の出前授業などを行っています。そこで電動車いすを利用する人たちと仲良くなり、一緒に食事に行く機会も増えました。
食事場所は、どうしても電動車いすで入りやすい、駅ビルやショピングセンターのチェーン店になりがちです。いろいろなところで食事をしたい私は、何か妙案はないものかと考えていました。
ある日、私は折りたたみスロープを持ち歩くことを思いつきました。
地下や2階より上の階の飲食店には、エレベーターがなければアクセスできないけれど、入口に段差があっても1階の飲食店もたくさんあるはずです。
このアイデアを電動車いすの友人に伝えると、とても喜んでくれました。問題は折りたたみスロープの値段です。私は3万円ぐらいはするだろうと覚悟していましたが、友人の話では1万円前後だそう。
購入の条件は
①電動車いすの重さに耐えられること
②車を運転できなくても運べる重さであること
③10cmぐらいの段差を超えられること
Amazonで調べたところ、写真のRuedamannの長さ61cm、幅72cm、耐荷重300kgの折りたたみスロープが見つかりました。重さが5Kgなので持って歩けそうです。
早速購入しました。
弱視の私と電動車いすの友人2人、全盲の友人の計4名で「サカスロ会」というLINEグループを作りました。サカスロの意味は、「サカ」は酒と坂、「スロ」はスロープのスロです。
記念すべき第一回は、亀戸水神近くのイタリアンのお店「ファームイン」です。ディナータイムに予約したのですが、心配で昼間に店の前まで行ってみました。段差がちょっと大きいようです。
スロープの角度がだいぶ急になりましたが、どうにか入れました。
一緒に行った電動車いすの方は、以前は障害が軽くて、時々このお店に食事に行っていたそうです。オーナーさんも彼を覚えていて、障害が重くなって食事に来られなくなったことに驚いていました。
私たちは、お店の方々との話で盛り上がり、ワインのボトルを2本空けてしまいました!
食事場所は、だいたい電動車いすの人が探してくれます。私は弱視で段差には困らないので、段差の有無や高さを記憶していないのです。そのほかに店内が狭すぎるとか、椅子が固定の店は入れないなど、段差以外の条件もあります。
これまでに鰻屋、ミャンマー料理、素揚げ専門店、居酒屋などに行きました。自分では気がつかない、路地裏の小さなお店にも行けてとても楽しいです。
どこのお店も親切で、入店時は私がスロープを設置しますが、帰る時にはお店の方がスロープを掛けてくれます。
私たちは、スロープを持って入った店では、スロープがあったら食事に来たいこと、スロープは1万円ぐらいで購入できることを伝えることにしました。
すると、ついに亀戸の全良(ぜんよ)というミャンマー料理店のオーナーさんが、「スロープを買ってもいいよ」と言ってくれました!
あまりお金がかかったら申し訳ないので、折りたたみスロープではなく、駐車場などで段差解消に用いる、安いスロープを使うことにしました。
後日、ヘルパーさんと一緒にホームセンターでスロープを買って、お店に設置に行きました。
ところがです。高さを計り間違えたようで、全然サイズがあいませんでした!
せっかくスロープをつけてもいいよと言っていただいたのに、申し訳ないです。
買ってしまったスロープは返すわけにもいかないので、スロープのサイズに合う、段差のあるお店を探すことにしました。
トホホ、ひたすら反省です。
折りたたみスロープを運んでみた感想ですが、私は10分ぐらい持ち歩くのは平気です。でも最近暑くて汗ダラダラです。
収納する袋がついていなかったので、百円ショップで布団袋をかいました。
不便はないけれど見た目が格好悪いし、人にぶつけてしまったら痛いだろうと思うので、母に頼んでキルティング生地の袋を作ってもらいました。これで更に持ち歩きやすくなりました。
もし、スロープ設置が実現したら、設置してくれたお店のことをGoogleに投稿しようと思います。
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