黄色や白、ピンクの花で彩られた花手水


「新潟県から出られない」という縛りの中、訪れたのは「胎内市」。
観光地としてまだあまり知られていない町なので、どこへ行っても新鮮な驚きの連続です!

同じ日の旅についての記事がもう1本あります。
併せてお楽しみください。
https://www.cotravel.jp/diary/index.php?uniqueid=5eedb2cc6626e


【黒川石油公園】
樽が橋エリアが予想以上ににぎわってきたので、場所を変えることにしました。
できるだけマニアックで面白そうな観光スポットを探したところ、「黒川石油公園」を発見。
実は、新潟県は石油・天然ガスの産出量がダントツ。
日本一の「石油大国」ならぬ「石油大県」なんです!
さっそく向かいます。

カーナビゲーションの案内に従い、小高い丘に到着しました。
駐車場で車を降りると、早くも石油のにおいが漂ってきます。

黒川石油公園にある「やぐら」
駐車場の前の広場には、木でできた高い櫓(やぐら)がシンボルツリーのように立っていました。
その奥には資料館(シンクルトン記念館)がありますが、予約制のため中には入れませんでした。

資料館の脇には小道があり、奥の雑木林へと続いています。
足元に気をつけながら進むと、目の前に黒々とした池が現れました。


黒く鏡のように光る石油の池
これが、石油の湧く凹地(坪)です。
日本書紀には、西暦648年にこの坪から原油を採取し、天智天皇に献上したという記録があります。
まさに、日本最古の油田ですね。
池の辺りは石炭のようなにおいがしました。

さらに林の奥に進みます。
少し上ったところに、明治時代に掘られたという「シンクルトン手掘り井戸」がありました。



赤い柵に囲まれている手掘り井戸
赤い柵の中に竪穴が開いています。
深さはなんと10m。
のぞき込むのに勇気がいる井戸です。


手掘り井戸の深い穴
道はさらに続いていましたが、クモの巣が幾重にも張られていたため、諦めてここで探索を終えました。

黒川石油公園は全体的にバリアフリー未対応のため、車椅子で広場や森の中に入るのは難しそうでした。
ただ、駐車場の一角にも原油の湧出地があるので、安全を確保した上で観察することは可能です。


石油公園駐車場にある石油湧出地
公園周辺は火気厳禁。
また、古い井戸の穴が草むらに隠れて見えなくなっている場所があります。
うっかり落ちないよう、立札の警告をよく確認する必要があります。


【乙宝寺で花のいのちを慈しむ】
観光交流センターでもらったパンフレットの中に、ひときわ目を引く写真がありました。
タイトルは「乙宝寺(おっぽうじ)の花手水(はなちょうず)」。
次はここに行きたい!と直感的に決めました。
車で海の方へ走ります。

乙宝寺は1200年の歴史がある真言宗の寺院です。
仁王門をくぐると、右手に手水舎がありました。

「おっぽうじ」の花が浮かぶ「ちょうずしゃ」
手水舎の水盤には、白や黄色の菊、それからピンクのカーネーションの花が浮かべられています。
これが花手水ですね。
とても風流です。


「おっぽうじ」の木造三重塔
手水舎の後方には精巧な作りの三重塔がありました。
こちらは国指定重要文化財とのこと。


「おっぽうじ」の丸い香炉
境内にある大きな香炉に線香を供えました。

「おっぽうじ」で引いた小吉のおみくじ
そして大日堂(本堂・撮影不可)でお参り。
旅の安全を願い、護摩木に名前を書いて奉納してきました。
最後に引いたおみくじは……小吉でした。

乙宝寺の敷地内には段差が多く、車椅子で入るには介助が必要だと感じました。
ただ、仁王門手前の池周辺はフラットなので、そこから池のハスや庭園の木々を見ることは可能です。



【幻の「たぬきケーキ」】
胎内市は予想以上に面白いものがたくさん!
エキサイトした一方で、疲れがたまってきました。
パートナーと相談し、当初計画していた車中泊はやめて日帰りとすることに。

しかし、わたしたちには帰る前に寄らなければならない場所があります。
それは「卯月堂菓子舗」。
昭和レトロな「たぬきケーキ」を、現在新潟県で唯一販売しているお菓子屋さんです。


「うげつどう」のチョコがかかった「たぬきケーキ」
街中にあるお店の扉を開けると、たぬきたちがお行儀よく並んでいました。
か、かわいい。
大事に連れ帰り、帰宅してからいただきました。
数十年ぶりに味わったバタークリームは、記憶の中よりもずっとまろやか。
生クリーム派だったわたしが改心するほどおいしく進化していました。



【胎内川大噴水で〇〇〇との出会い】
たぬきケーキを買って元気になったので、もう1カ所立ち寄ってから帰ることに。
最後の目的地は、「胎内川大噴水」です。
ふたたび山に向かい、樽が橋からさらに奥に進みます。





胎内川大噴水近くの細長い駐車場
山の中腹、フィッシングパークに着きました。
道路脇の駐車場に車を停めます。
噴水はこの近くにあるとのこと。
道路を渡り、胎内川のほとりに移動します。
トンボが飛び交う中、噴水が出るのを待ちますが、10分待っても辺りはシンとしたまま。
「ここで間違いないよね?」
すこし不安になってきます。

赤いとんがり屋根の胎内高原ビール店舗
近くにあった「胎内高原ビール」の直売所で買い物をしながらたずねてみました。
すると、「噴水はですね……今、出ていますよ」
「本当?!」
わたしは急いで店の外に出ました。
噴水を見逃さないよう必死で探します。

そこでなぜか「はしこ!ちょっと止まって!」というパートナーの声。
「ナニゴト?」と状況をつかめずにいるわたし。
そして、パートナーが指差した先には――


こちらをじっと見つめるたぬき
一匹のたぬきがいました。
ケーキではなく、本物の野生のたぬきです。
たぬきはこちらをじっと見つめて、それからわたしたちに背を向け、川の方に去っていきました。
不思議なことに人間を怖がる様子はなく、遠ざかりながら何度もこちらを振り返っていました。



縦に噴き上がる胎内側の噴水
その後、無事に噴水も鑑賞できました。
ひとすじの水が噴き上がる、ごくシンプルな形の噴水でした。


胎内からの帰り道で見た夕焼け
今度こそ胎内市とお別れです。
車に乗った途端、疲れと眠気におそわれましたが、タフなパートナーのお陰で無事に帰宅できました。

スケジュールの変更という、本来は苦手なはずの判断ができた今回の旅。
自分で自分を褒めてあげました。

胎内平の美しい星空など、今回は見られなかったものもありますが、それは次回のお楽しみとします。
近いうちにきっと、胎内に帰ろう!



黒川石油公園
https://niigata-kankou.or.jp/spot/7308


胎内市 車椅子トイレマップ
http://www.mitobe.biz/kurumaisu-toilet/

【ご注意ください】
・記載の内容は旅をした当時のものです。
変更されている場合がありますので、各施設等の情報は事前にご確認ください。

女性/40代 発達障害

信越地方在住。
発達障害(自閉スペクトラム症/ADHD)の特性をもつ。
事務系のクローズ就労とオープン就労を経て、現在は主婦。
趣味は文通、アドベンチャーゲームとバウムクーヘンの食べ比べ。

もともとはインドア派のわたしですが、ドライブとアウトドアが大好きなパートナーの影響で少しずつ出掛ける機会が増加中。
感覚過敏で疲れやすいため「低刺激の旅」を心掛けています。
失敗や反省もまるごとつづった旅行記を書いていきたいと思っています。

旅行エリア
中部, 新潟県, 胎内市
旅行期間
対象読者
発達障害 精神障害 その他
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関連タグ
発達障害ADHD自閉症ドライブエネルギー噴水タヌキ野生動物寺院