茎から伸びた先に実っているいちご4つ

     


線維筋痛症のため、痛みで横になって過ごすことが多い私。特に寒いと痛みも強くなりがちなので、丸一日布団で過ごすこともあります。でも、主治医から「治療のためにも、体を動かすように」と言われていますし、あまりじっとしていては気持ちまで沈んでしまいます。
そこで、春の兆しが見え始めた2月下旬、友人と一緒にいちご狩りに出かけました。摘みたてのいちごはとっても甘く、そのおいしさに痛みで緊張していた体もほぐれていきました。

目の前に続く真っすぐな道、青空、遠くに見える山々


「エミナース」の建物
生産量が全国の都道府県で3位(2018年)と、いちご王国の熊本県。県内各地に観光農園があり、いちご狩りを楽しむことができます。
この日、私は友人を誘い、益城町(ましきまち)にある「エミナース農園」へ行ってみることにしました。
エミナース農園は、大きなリゾートホテル「エミナース」のすぐ隣に併設されています。2016年4月の熊本地震の際には、避難所となって多くの住民の命を守った場所でもあります。熊本空港から車で約10分と近く、阿蘇の山々を見渡すことができる、とても良いロケーションです。

エミナース入口、ドアの前に「くまモン」のパネルが立っている
エミナースの入口では、熊本県の人気キャラクター「くまモン」がいちごを抱えた姿でお出迎え。私たちの前を歩いていた家族は、くまモンと一緒に記念撮影を楽しんでいました。

イーゼルに立てかけてあるいちご狩りの料金表
建物の中に入ると、いちご狩りの料金案内が出ていました。フロントで受付をし、建物の裏側にあるいちごハウスへ移動します。

両側にビニールハウスがある道


道の左側にある大きなハウス
ビニールハウスが10棟以上並んでいる広い農園です。

「いちご狩り受付」の看板のあるブレハブ
プレハブの受付棟で、農場のスタッフからいちごを入れるかごを受け取りました。
スタッフ「こんにちは。今日は食べ放題ですか、それとも持ち帰りですか?」
私「持ち帰りのみお願いします。」
食べ放題コースは別料金なので、今回は持ち帰り用の分だけ摘み取ることにしました。
スタッフ「分かりました。何パックにされますか?」
私「どのぐらいかな?」
友人「うーん、パックで2つか3つ分ぐらいかな。」
私「ほかの人にも少しあげたいよね。」
友人「じゃあ、3パックお願いします。」
スタッフ「分かりました。今日入っていただけるハウスは、向こう側の、看板が出ているところです。中にはビニールテープで行き止まりになっているところがありますので、その先へは行かないようご注意ください。」
そう言って、スーパーで見るより大きめのいちごを入れるパックを渡してくださいました。

「あとぜき とびらはしめてね!」と書かれた看板
ビニールハウスの前はゆるやかな下り坂になっていました。舗装されていないので、車いすで通るときは少し不安定に感じるかもしれません。
ビニールハウスの入口には「あとぜき」と書かれています。これは熊本の方言で、「開けた戸を閉めましょう」といった意味です。
保温のため、そしてハウスの中を飛んでいるミツバチが逃げないようにとのことでした。いちごの受粉のためにミツバチを飼っているそうです。私たちも戸をきっちり締めました。

「本日のいちご狩りレーン」の表
ハウスに入ったところに、「本日のいちご狩りレーン」の案内図がありました。その日によっていちごを摘んで良い区画を決めているようです。図で表されていると分かりやすくてありがたかったです。

大きな3粒のいちご


まだ半分青いいちごや小さいいちご


ずらりと並んだ大小のいちご


横から見た、やや縦長のいちご
上から順に、「さがほのか」、「恋みのり」、「ひのしずく」、「紅ほっぺ」という品種です。この日はこの4種類を摘み取ることができました。違いが分かるでしょうか?

いちごのレーン、遠くに見える人物


何レーンも横に並ぶいちご畑
ハウスの中は思っていた以上に広く、また暖かいので、端から端まで歩くと息が上がるほどでした。

赤いいちごを指さしている


手のひらに乗せた大きないちご


大粒のいちごを左手で摘み取ろうとしているところ
私「これがいいかな。」
友人「いや、それはまだ青いんじゃないかな。」
私「じゃあこっちかな?」
私たちは、次々に摘み取ってかごに入れました。
一度触れたいちごは摘み取る決まりになっています。葉っぱが反り返っているのが熟しているいちごだそうです。いちごの実を手のひらで包み、くるりと回すようにひねると、スムーズに摘み取ることができました。

三角に並んで実っているいちご
たわわに実ったいちごは、アクセサリーのようにきれいです。

パックにたくさん入ったいちご


いちご狩りの「各種料金表」
あっという間にかご一杯摘んだ私たちは、受付で重さを測ってもらい、料金を支払いました。月によって値段が変わります。私が訪れた2月は、100グラムあたり200円でした。

プラスチックカップに入った、きれいな桃色のいちごミルク
受付で販売されていた、1杯に1パック分のいちごが使われているという「いちごミルク」を購入し、隣のベンチに座って飲みました。
友人「たくさん摘んだね。」
私「うん。楽しかった!」
帰りの車内はいちごの良い香りに包まれました。
もちろん味は最高でした!みなさんも熊本を訪れた際には、いちご狩りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

果物情報サイト果物ナビ「イチゴのランキング」:https://www.kudamononavi.com/graph/category/ca=5
阿蘇熊本空港ホテル エミナース:https://www.kumamoto-eminence.com/
エミナース農園:https://kumamoto-eminence.com/farm/

女性/30代 発達障害, 精神障害

九州地方在住。ボランティアから始めた地震被災者支援の仕事が終わり、現在将来を模索中。
発達障害、線維筋痛症、強迫神経症などあり。理解ある周囲のサポートを受けながら生活しています。
長く拒食症でしたが、今はおいしく食べています。旅先での食事もご紹介したいです。
・すきなもの:草、花、猫、スピッツを歌いながらドライブ
・すきな場所:お寺、水源、薄暗いところ
同じところにいても見ているものが違うとよく言われます。ちょっと違った視点での楽しみ方をお届けできたらうれしいです。

・発達障害者主体のNPO法人で活動しています。
HP:https://unevennpo.wixsite.com/decoboco

旅行エリア
九州・沖縄, 熊本県, 益城町
旅行期間
対象読者
発達障害 知的障害 精神障害 乳幼児連れ その他
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関連タグ
発達障害ADHD自閉症LD線維筋痛症ドライブ益城町いちご狩り