美しい水色に透き通る川の浅瀬、底の石が見えている

     


自律神経失調症のある私にとって、真冬の寒さは大敵です。手足の指先は、感覚がなくなるほどに冷たくなってしまいます。しかも、発達障害特性の感覚過敏もあるので、洋服の素材や形状に不快感を持ちやすく、せっかく温かく着込んでも「やっぱりダメだ!」と数時間で脱いでしまうことも良くあります。
でも、あまり家の中で過ごしてばかりいても気分が滅入ってしまいます。そこで、この日は友人を誘い木曽路ドライブを楽しみました。
中山道の大きな宿場「妻籠宿(つまごじゅく)」の町並みを楽しんだ私たちは、帰路の途中、大桑村にある「阿寺(あてら)渓谷」に立ち寄ることにしました。阿寺渓谷の駐車場を目指して山道を進んで行く途中で、ついに携帯の電波が途切れてしまいました。
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山の中の広い駐車場、自分たち以外の車は停まっていない
渓谷沿いの山道を10分ほど走ったところで、携帯の電波が途切れてしまいました。
私「参ったなあ。電話もインターネットも通じないとなると、なんだか心細いよ。」
友人「慎重に進まないといけないね。カーナビのGPSもダメだし。」
私「普段、どれだけ通信技術に頼っていたかが良く分かるね。」
友人「もし脱輪でもしたら、JAF(日本自動車連盟)に連絡するのも大変だ。」
私「やめてよ。ただでさえ緊張してるのに。」
友人「ごめんごめん。でも、そろそろ着くんじゃないかな。」
私は発達障害特性があり、一つのことを不安に感じると、その考えにとりつかれたようになり、違う考えが全く浮かばなくなることがあります。ネガティブに考えがちなので、ありもしない悪い想像にとらわれていることもあります。
すると、前方に広い駐車場が見えてきました。
私「ほんとだ、やっと駐車場だ。ほっとしたよ。」
緊張で肩に力が入っていたのが、やっと楽になりました。

「阿寺渓谷ガイドマップ」と書かれた地図
駐車場に阿寺渓谷の地図がありました。
私「ずいぶん来たと思ったけど、まだまだ先があるんだね。」
友人「キャンプ場があるんだ。夏はにぎわいそうだね。行ってみる?」
私「わあ、もう十分。ここで川を見ようよ。」
友人「この地図の写真の川は見事なエメラルドグリーンだね。本当にこんなにきれいな色をしてるのかな?」
私「ちょっと現実離れしてる気がするよね。写真だから実際よりきれいに見えるのかも。」

美しい阿寺川、向こう岸が数十メートル先に見える


岩場から見る浅い川、エメラルドグリーンの水
ところが、駐車場から歩いて少し下ったところに見えた阿寺川は、写真以上にきれいな色をしていました。水は本来、透明ではなく青緑色の物質だと聞いたことがありますが、ここで見られるのはまさにその色だと思います。
川までは岩や木の根をつかみながら下るので、車いすやつえなどを利用している人はそばまで行くのは難しいかもしれません。でも、車の中からでも阿寺川の色がきれいに見えるスポットはあちこちにあるので、みんなで楽しめると思います。

石を上から撮った写真、実際には川底
これは友人が撮った写真です。河原の石を撮っただけのように見えますが、川底の石の写真です。水の透明度が高いので、このようにくっきり写ったとのことです。

川の上、木々の間にかかる細いつり橋
川の上につり橋が見えたので、行ってみることにしました。

木の根の下側に生えている緑のコケ


ふわふわとしたホウオウゴケ
川の周囲にはさまざまな種類のコケがありました。水の色に負けないほどの鮮やかな色です。

「バーベキュー禁止」「ポイ捨て禁止」と書かれた大桑村の看板
「ポイ捨て禁止」、「バーベキュー禁止」の札があちこちに立てられていました。
阿寺渓谷は長く秘境のような場所だったそうですが、近年テレビやインターネットで美しさが紹介されるようになり、渋滞が起こるほどの人気スポットになりました。それに伴い、ゴミのポイ捨てなどが問題になったため、2021年4月から条例が施行され、バーベキューやポイ捨てが禁止されたそうです。
発達障害特性のある私は、気をつけていても忘れ物をしてしまうことがよくあります。自分自身ももちろん忘れ物に困りますが、渓谷にゴミを忘れてしまっては、他人の迷惑になるだけでなく環境破壊にもつながってしまいます。ゴミや私物を置き忘れていないか、意識しながら歩きました。

坂を下った先にあるつり橋


手前から細いつり橋を見たところ
つり橋が見えました。予想していたよりも細く、渡るのが怖くなってきました。

橋の上から見た川


山の間を流れる川
それでも、勇気を出して橋の上まで進みました。橋から見る川の色は格別でした。青い川の流れを一目で見ることができるので、勇気を出して渡ってみるのもお勧めです。また、冬の木々も私の出身地の九州とは全く様子が違い、落葉した後のセピア色がとても美しいと思いました。
友人「そろそろ引き返そうか。山道で暗くなったら嫌だよね。」
私「そうだね。まだまだ川を眺めていたいけど、ぼちぼち帰らないとね。」
私たちは車に戻り、安全運転でゆっくり帰路につきました。
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木曽広域観光公式サイト 木曽路.com「【大桑村】阿寺渓谷内におけるバーベキュー等の禁止について」:http://www.kisoji.com/kisoji/news/aterarule.html
大桑村観光協会公式ホームページ おおくわナビ「阿寺渓谷」:http://www.vill.ookuwa.nagano.jp/kankou/plays/nature/nature_atera/nature_atera.html
JAF(日本自動車連盟):https://jaf.or.jp/

女性/30代 発達障害, 精神障害

九州地方在住。ボランティアから始めた地震被災者支援の仕事が終わり、現在将来を模索中。
発達障害、線維筋痛症、強迫神経症などあり。理解ある周囲のサポートを受けながら生活しています。
長く拒食症でしたが、今はおいしく食べています。旅先での食事もご紹介したいです。
・すきなもの:草、花、猫、スピッツを歌いながらドライブ
・すきな場所:お寺、水源、薄暗いところ
同じところにいても見ているものが違うとよく言われます。ちょっと違った視点での楽しみ方をお届けできたらうれしいです。

・発達障害者主体のNPO法人で活動しています。
HP:https://unevennpo.wixsite.com/decoboco

旅行エリア
中部, 長野県, 大桑村
旅行期間
対象読者
発達障害 知的障害 精神障害 その他
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なし
関連タグ
発達障害ADHD自閉症LD線維筋痛症ドライブ大桑村阿寺渓谷阿寺ブルー