三軒茶屋のスパイスカレー店

     


発達障害のある私にとって、一人での起床や外出は困難な作業です。私が息を吸ったり吐いたりする以外なにひとつ行動しなくても、誰も困らない休日は特に。自由は時に選択肢を増やしすぎます。選択という行為は多くの思考を必要とし、生まれた迷い全てに向き合おうとすれば、セーターの編み目をひとつひとつ数えるかのような慎重さと途方もなさに心身は疲弊し、当然の結果として決断への意欲を損ないます。誰の目にも見えない壮大な旅を自分だけの宇宙でしている。これが本来の発達障害の旅だと思うのですが、今日はあえて行動に「しなければならない」という制限を設けることにしました。なぜなら現存する場所へ行かねば、旅の記事は書けないから。

今日のしなければならない事はふたつにしました。
ひとつは、スパイスカレーを試作するべく、材料を揃えること。もうひとつは、美味しいコーヒーに出会うこと。


やっとそこまで決められた頃にはもう既に太陽が夕方に向けて黄色を帯びてきていました。15時半頃でしたが、日が落ちるのがかなり早くなりましたね。


感覚過敏があり、聴覚のストレスを抑えるため、室内外問わず耳栓は必須です。見栄えがわるいので何とかしたい所ですが、機能面重視。お洒落な耳栓というものがこの世に存在するのなら、ぜひ教えて頂きたいです。そして、耳の裏にほくろがある事を初めて知りました。

今回行くのは三軒茶屋。専門的なスパイスを売っている店を検索して、自宅から行きやすそうな場所を選びました。

都心なのにローカルな雰囲気が漂う世田谷線は(いくつかの駅を除いて)改札がホームになくて、電車の中の、一番前か後ろで乗車料を支払います。慣れない頃に車輌の真ん中から乗ってしまい注意された事がありました。ホームの足元に乗車口が書いてあるので、気をつけてくださいね。


終点の三軒茶屋に着きました。お手洗いに行きたくなりましたが、ここにはないようです。もうひとつ地下に田園都市線のホームがありますが、少し入り組んでいるので、お手洗いは一旦諦めました。最寄駅のホームにもないので、お手洗いが不安な方は乗る前に済ませた方が良さそうです。

三軒茶屋には10年ほど前に少し住んでいた事があります。駅前は相変わらず雑多としていて、コンビニやファーストフード、生活用品店、薬局などが立ち並びます。


他の多くの駅と同じように情報量が多いため、少し疲れやすいかもしれません。若い方もご老人も行き交い、それぞれがそれぞれの早さの時間を持ち、自然に入り組んだ時空を持った印象の街でした。この空気感はどの街にも替え難く、好きな人にはきっとたまらないでしょう。


距離にしてはすぐ信号が変わってしまう交差点を急ぎめに渡り、アプリの地図を見ながら路地裏を抜けていきます。








こんな感じで風情のある街並みです。歩いているだけで楽しい。

10年も経てば当たり前かもしれませんが、住んでいた頃とは少し様子が変わって、こぢんまりとした構えでこだわりを持ったお店がさらに増えていました。いろんな種類のビールが壁いっぱいに並んでいたり、ワインバーだったり、唐揚げ専門店に芋専門店(最近流行ってるんでしょうか、たまに見るようになりました)、センスの研ぎ澄まされた古着屋さん。駅周辺がこれだけ充実しているので、とりあえず三軒茶屋に来れば何かしらいい出会いがありそうです。あまりたくさん歩かなくていいというのはとても助かります。一人で来てもゆっくり満喫できるし、誰かと来れば謎の路地裏を見つけては散策したくなるかもしれません。疲れたらすぐに休めるポイントも多いです。





世田谷スパイスショップ…東京都世田谷区三軒茶屋1-7-12
あらゆる誘惑に負けず一直線に来ることができれば、駅から徒歩10分もかかりません。とても愛想の良い店員さんが出迎えてくださいました。スパイスを売ってるだけでなく、カレーも食べられるお店みたいです。実は今回、スパイスというよりは食材のダール(豆)を探しに来たのです。スパイスはカルディなど身近なお店でも基本的なものは揃うのですが、ダールはあまり見ません。ダールがあるかまでは分からないまま来てしまいましたが、


なんと3種類も揃っていて、想像以上に足を運んだ甲斐がありました。値段もお手頃でした。


種類の名前を聞くのを忘れてしまいました。

ひとつ目的を達成したところで、問題は喫茶店。私は小さなお店の開拓があまり得意ではありません。どこにあっても雰囲気やシステムが統一されているチェーン店に安心するほうです。出掛けた先で迷いに迷って、結局どこも入らないという事も多く、そういう日は、また勿体ないお出かけをしてしまったなあと思います。共感してくださる方がいたら嬉しいのですが(もちろん、チェーン店のコーヒーもとても美味しいです)。今回は少し勇気を出して、世界中探してもここにしかなさそうなお店に入りました。








喫茶店セブン…東京都世田谷区三軒茶屋1-32-13
明るすぎない店内はアンティーク調の家具で統一されていて、老舗ならではの古き良き雰囲気を纏っていました。一度入ってしまえばなんて事なく、ここにも年齢性別問わずいろんな方がいらっしゃり、私が行った時には賑やかにあちこちで会話が飛び交っていました(写真は人の出入りが落ち着いた頃に撮りました)。コーヒーにこだわりがあるとのことで、マンダリンを頼んでみました。


喫茶店巡りの醍醐味のひとつであるこだわりのカップ、今回はマリオバレンチノでした。取手のラインが美しい。とても濃く深いコーヒーでした。時間に余裕がある時に、少しずつゆっくり飲むのに向いています。とても美味しかった。食事もありました。

3時間ほどの外出でしたが、慣れないことをしたからか帰宅の頃にはやや疲れてしまいました。目的地を絞っておいたのはとても良かったです。なので、他にも私が気になったお店の写真を紹介します。行きたいところが見つかりますように。


芋専門店、その名も「OIMO」


ハンドメイド雑貨店にカフェが併設されているようです


定期的にお店が入れ替わるスペースのようです。準備中でした。

帰りも世田谷線に乗りました。手順通り無事に改札を抜けてから乗車し、通り過ぎることなく最寄りの駅まで辿り着き、ほっとして降りようとすると、降車は車輌の真ん中からお願いしますと促されました。私のようなうっかりさんたちと一日何回も同じやり取りをしているだろうに、優しく親切な口調の駅員さんには頭の下がる思いです。世田谷線の降車口は真ん中です、お気をつけくださいね。

女性/30代 発達障害, 精神障害

東京都出身、在住。通信学校卒業後事務職に就くも寝てしまうため、立ってれば寝ないという理由から調理師に転向、以後7年ほど従事。発達障害が30で発覚し、SNS発信を始める。モデル・俳優。
困っていること…感覚過敏(視覚・聴覚)でストレスがかかりやすい、起床に援助が必要、疲れやすい、等々。
本来外出に不向きですが、旅と文章を介して新しい出会いを求めています。よろしくお願いします。

旅行エリア
関東, 東京都
旅行期間
対象読者
発達障害 精神障害
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