真っ暗な中、黄緑色に発光している小さなきのこたち

     


10月中旬、宮崎県総合博物館で開催されていた特別展「発見!きのこランド―宮崎の自然をはぐくむきのこの世界」へ行ってきました。
きのこの不思議な生態に引き込まれつつある私。会場は多くの親子連れでにぎわっていましたが、私のように一人でじっくり展示を見ている方もおられました。

「みんなで作った!光るきのこの部屋」の案内パネル
ちょうど会場の半分ぐらいまで進んだあたりで、列ができていました。私の前に2組のお客さんたちが並んでいます。スタッフが「この先は暗いので、ゆっくり進んでくださいね」とアナウンスしています。
次の展示はいったい何なのだろうと思いながら進むと、壁に説明が書かれたパネルを見つけました。「みんなで作った!光るきのこの部屋」
宮崎県では光るきのこが確認されているそうですが、慣れた人でないと見つけるのは難しく、暗い夜にきのこが生えているような場所に行くのは危険も伴います。「光るきのこの部屋」では、実際にきのこがどのように光って見えるのか、蓄光粘土を使った模型を配置して、私たちでも雰囲気がつかめるようにしてありました。光るきのこの模型は、博物館講座の100人以上の参加者さんたちも協力されて作ったようです。講座できのこを作った子どもたちも、この特別展「発見!きのこランド」を楽しみにしていたに違いありません。

「宮崎の光るきのこ」のパネル
宮崎県内ではこれまでに11種類の光るきのこが見つかっているとのこと。これは全国的に見ても多いようです。
宮崎市の沿岸には観光地としても有名な島「青島」がありますが、青島ではエナシラッシタケという光るきのこが見られるとのこと。エナシラッシタケは、ビロウの落ち葉などに発生するそうです。
ビロウはヤシ科の木で、南国のイメージがあるため宮崎の市街地などにもよく植えられています。「あのビロウは光るきのこの家にもなっていたのか!」と、私にとっては身近なビロウの再発見になりました。
青島は全島が国の特別天然記念物に指定されていて、夜間の立ち入りはできません。エナシラッシタケが光り続けられるよう、青島の環境が守られていくと良いと思いました。

暗闇の中で光っているたくさんのきのこの模型
パネルの説明を読みこんでいる間に、私の順番となっていました。
「スイッチを押すと電気が消えます。もう一度押すとつきますので、見比べてみてくださいね」
スタッフの説明を聞き、手を消毒して進むと、森が再現された小部屋が作られていました。電気を消すと、きのこの光がボウッと現れました。明るい中では、きのこがどこに生えているのかよく分からず、木や落ち葉などと見分けがつきにくかったのですが、暗くしたとたん「こんなにたくさんあったのか!」と驚きました。光らないきのこも生えていると考えたら、「森のほとんどは、実はきのこでできているのではないか?」と思えるほどです。

食べられるきのこ「ショウロ」のレプリカと写真


「ショウロ」の煮物やお吸い物の模型
光るきのこの次は、食べるきのこのコーナー。コロコロとした小さな丸い「ショウロ」というきのこは、煮物やお吸い物に合うそうです。

毒きのこ「ヒメカタショウロ」
ですが、こちらのショウロによく似た「ヒメカタショウロ」には毒があるとのこと。素人には見分けがつかないきのこが多くあります。

「バカマツタケ」の展示
一方、マツタケによく似た「バカマツタケ」は食べられるきのこで、香りはマツタケよりも強いそうです。名前は少しかわいそうですが。

有毒のきのこ「シモコシ」のレプリカと説明
この「シモコシ」はよく食べられてきたきのこだそうですが、ヨーロッパで、同じか近縁と考えられるきのこでの中毒事故が起こり、現在は有毒きのこになっているそうです。そういう場合もあるのですね。

シイタケ栽培の様子の模型と道具
宮崎県はシイタケの生産が盛んなところで、乾シイタケ(ほしシイタケ)の生産量は全国2位。
明治時代に人工栽培の技術ができたことで、安定した生産が可能になったとのことです。

シイタケを乾燥させる昔の道具「ハコムロ」
こちらの「ハコムロ」は下の段で炭火をたいて、上に並べたシイタケを乾燥させる昔の道具。シイタケ以外の野菜もおいしく乾燥できそうな気がします。

きのこの押し絵作品
最後はきのこアートのコーナーでした。このメルヘンな作品は、きのこ表面の皮などを乾燥させたものを使って作られた、きのこの押し絵だそうです。
「光」も「味」も「アート」も楽しめるきのこは、これからも私たちの知らない世界を見せてくれそうです。

宮崎県総合博物館:https://www.miyazaki-archive.jp/museum/
宮崎県しいたけ振興会「みやざきのしいたけ:http://shiitake.ja-miyazaki.jp/index.html
朝日新聞デジタル(2021年7月13日)「多木化学が続投、バカマツタケ研究栽培施設を増設」:https://www.asahi.com/business/stock/kabuto/Ctkkabuto1837598.html

女性/30代 発達障害, 精神障害

九州地方在住。ボランティアから始めた地震被災者支援の仕事が終わり、現在将来を模索中。
発達障害、線維筋痛症、強迫神経症などあり。理解ある周囲のサポートを受けながら生活しています。
長く拒食症でしたが、今はおいしく食べています。旅先での食事もご紹介したいです。
・すきなもの:草、花、猫、スピッツを歌いながらドライブ
・すきな場所:お寺、水源、薄暗いところ
同じところにいても見ているものが違うとよく言われます。ちょっと違った視点での楽しみ方をお届けできたらうれしいです。

・発達障害者主体のNPO法人で活動しています。
HP:https://unevennpo.wixsite.com/decoboco

旅行エリア
九州・沖縄, 宮崎県, 宮崎市
旅行期間
対象読者
発達障害 知的障害 精神障害 高齢者 乳幼児連れ その他
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関連タグ
発達障害ADHD自閉症LD線維筋痛症宮崎市博物館きのこ展