奈良公園の鹿

     


小中学校の修学旅行でよく行く「京都・奈良」。でも車椅子生活になって「京都・奈良」には行けるのか気になっていました。そこで今回は車椅子でいく奈良公園、主に東大寺の模様をバリアフリーの内容を踏まえてご紹介致します。


当時、車椅子生活になって22年。

車椅子生活になって以来、全国のバリアフリースポットの調査を続けてきました。

ところが全国47都道府県の中で唯一行ったことのない県が1つだけありました。

それは「奈良県」。

なぜ奈良県だけ行かなかったのかは分かりませんが、全国制覇を達成するためには、奈良県だけにはどうしても行ってみたいという思いが次第に強くなりました。

たまたまその制覇に向けて、ちょうどいいタイミングがやってきました。

どうしても名古屋に行かなければならない用事ができました。

そこで西に向かうのであれば、この機会に奈良にも行こうと決めました。

関東から車で奈良方面に行くには、体力的にとてもハードすぎるので、静岡県掛川市で1泊してから向かいました。

私の経験では、自分だけの運転で遠出する場合、一気に行くのは関東から名古屋くらいまでで、それ以上に遠くなる場合(京都・奈良・大阪など)は、1泊するのがおすすめです。

車椅子利用者の場合は、長時間の運転は体力だけでなく、褥瘡なども気をつけなければならないことを考えるとあまり無理はしないほうがいいと思っています。

今回、向かったルートは、以下のようになります。

東名高速(または新東名高速)→伊勢湾岸自動車道→東名阪自動車道で亀山ICまで行きます。

そこからは高速ではないのですが、信号がほとんどなく、ほぼ高速道路のような国道25号線(通称:名阪国道)で奈良県の天理まで行き、一般道で奈良市内へと向かいました。

では初の奈良県は、どこへ行くのか?

そこで考えたのが、奈良県で一番有名な場所に立ち寄りたいと思いました。

まず思い浮かんだのが、奈良公園の鹿の風景でした。



奈良公園の鹿
ということで、行き先は「東大寺」に決まりました。

東大寺には、車でどうやって行くのかと申しますと、東大寺のある奈良公園内には駐車場がないため、近隣にある駐車場を探さなければなりません。

そこで障害者用駐車スペースのある駐車場をネットで探してみたものの、あまりよく分かりませんでした。

たまたま障害者用駐車スペースのあった駐車場が「奈良登大路自動車駐車場」でした。

場所は、奈良県警察本部の隣です。

障害者用駐車スペースは、3台分ぐらいありました。


奈良登大路自動車駐車場の障害者用駐車スペース①


奈良登大路自動車駐車場の障害者用駐車スペース②
ここは車椅子利用者がおすすめの駐車場としてホームページで書かれてあったので、利用することにしました。

ちなみに最近の東大寺のホームページには、「大仏殿前駐車場」というものが掲載されていました。

団体バスの専用駐車場になっているものの、交通弱者対応の駐車が可能と書いてあったので、東大寺に行かれる予定のある方は、一度調べてみるといいかもしれません。

私が利用した奈良登大路自動車駐車場は、大仏殿前駐車場の次に近い駐車場ではありますが、距離的にはちょっと遠く、緩やかではあるものの長い坂道がありました。

そのため介助者がいる場合や電動車椅子の場合であれば大丈夫だと思いますが、体力に自信のない場合は、避けたほうがいいかもしれません。

ちなみに私は電動アシスト機能がついたスマートドライブを車椅子に装着していたので大丈夫でした。

車椅子電動アシスト装置「スマートドライブ」


東大寺まで行く道のり①
距離的には、確か600mくらい離れていましたので、結構長く感じました。


東大寺まで行く道のり②
ついに東大寺に到着しました。

東大寺まで行く道のり③
ここから大仏殿に向かっていこうと思います。

東大寺の前で撮影した白倉栄一


大仏殿に中に入るための車椅子入口看板
建物の順路に沿って進んで行きますが、大仏殿の中にはトイレがありません。

もしトイレに行きたい場合は、事前にトイレを済ませておくといいでしょう。

今回はトイレを利用しませんでしたので、画像はありませんが、案内図にも載っているように、奈良公園の周辺には車椅子で利用できるトイレがあります。


奈良公園内にあるトイレ案内板


東大寺境内案内図
大仏殿に入るための拝観料は、一般は600円で、障害者手帳を持っていれば、300円になります。

チケットを購入してから係員さんにお願いして、車椅子入堂スロープのドアを開けてもらい、スロープを上がっていきます。


スロープ利用案内板


大仏殿に入るためのスロープ
大仏殿内には車椅子利用者向けに参拝順路などが示されているので、分かりやすくなっています。



車椅子専用参拝順路掲示板
但し、段差を解消するためにスロープになっている箇所がいくつかあって、多少勾配のあるスロープもありました。

私も電動アシストが途中でストップしたりもしたので、近くにいた修学旅行の中学生に声をかけてアシストしてもらいました。

そのためもしピンチであれば、拝観者はたくさんいるので、誰かに声をかければサポートしてくれるでしょう。

本当にありがたく感じています。


大仏殿内のスロープ
東大寺の大仏は、間近で見るとド迫力の大きさで、歴史の風格も感じる凄さでした。

中学の修学旅行でも立ち寄っているものの、その時の思い出がすっかり忘れていたので、今となっては、とても新鮮に感じました。


大仏殿内の金色の像


東大寺大仏①


東大寺大仏②
この日も修学旅行生がものすごく多く、自分も30年前は同じだったんだろうと懐かしさも感じてしまいました。



大仏殿の様子
お守りを購入したりして、大仏殿を楽しみました。


大仏殿にある東大寺模型展示


東大寺の御朱印・御守り販売所


大仏殿の様子②


大仏殿から見た奈良公園
その後は、公園内を進んでみました。

ちなみに奈良公園内の舗装道路は、鹿のフンだらけと言っていいくらいですので、車椅子のタイヤが汚くなるのは覚悟してください。

フンを避けて通ろうとしてもほぼ無理なくらいの量がありました。


奈良公園の鹿のフン(道路内)
鹿せんべいを購入せず公園内を通りましたが、目の前に鹿がいる光景はかわいくもあり、ちょっと怖さを感じたりもしました。

さすがに襲ってくることはありませんが、鹿せんべいを持っていないのか確認のために近寄ってきたりします。

また鹿から見れば、車椅子に乗っていることが珍しく感じるのかもしれませんね。


奈良公園の鹿
この後は、近くにあった奈良国立博物館に立ち寄ってから、駐車場に戻りましたが、国立博物館の入口前は、舗装されていないので、車椅子では多少走行しにくいかもしれません。

奈良公園案内図
また周辺の道路も勾配があったり、一般道にも鹿がいたりするので、十分注意してください。

奈良公園内の勾配
私はおかげさまで、車椅子生活になってから全国47都道府県を制覇することができました。

今回は、奈良公園(主に東大寺)を車椅子で散策しましたが、車椅子で行けるように対応されておりました。

ぜひ懐かしい修学旅行の思い出をもう一度車椅子で体験してみるのもいいのではないでしょうか?

以前行った場所を振り返る旅もおすすめです。

引き続き、いろいろな観光スポットをご紹介していきたいと思っております。

★東大寺寺務所
住所:奈良市雑司町406-1
電話:0742-22-5511
HP:http://www.todaiji.or.jp/index.html

★奈良登大路自動車駐車場
住所:奈良県奈良市登大路町80
電話:0742-23-0761


男性/40代 肢体不自由, 車いす

茨城県在住、車椅子ユーザー。

動画広告クリエイター(15〜30秒のCM作り)の仕事をする傍ら、バリアフリー推進のために講演・コンサルなどを活動しています。

1996年9月に交通事故によって脊髄損傷になり現在に至る。
事故後に初めて遠出をした旅行で泊まったホテルが、バリアフリールームなのにただ広いだけで、フロントから「我慢してください」と言われた経験をもつ。

その経験をきっかけに、正しいバリアフリーの情報を調べて発信したいと思い、2005年より車椅子でも気軽に行けるバリアフリースポットの情報を実際に現地調査してブログで発信。

2016年11月には日本1周のバリアフリー 調査に挑戦。

今後は、車椅子でも楽しめるバリアフリースポットの情報をお伝えしたいと思い、コラムを書いております。

・バリアフリースタイルHP https://baria-free.jp

・バリアフリースタイルTV(YouTube)→バリアフリー全般における情報番組 https://www.youtube.com/channel/UCLVs0FQUeas4O2o3KSzshtw
o3KSzshtw

旅行エリア
近畿, 奈良県, 奈良市
旅行期間
対象読者
肢体不自由 車いす 電動車いす 高齢者
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