「体を動かすことが大好きな知人」と「運動嫌いの私」という組み合わせで、平出遺跡にやってきました。秋晴れで散歩日和。ガイダンス棟の横にある駐車場に車を停めて、いざ出発です。
「飲み物はいるかな?」
「なくても大丈夫じゃないかな。そんなに暑くないし。」
「それなら置いていこう。まず、ガイダンス棟で地図をもらいたいな。」
「そうだね、パンフレットがあるかもね。行ってみよう。」
私は線維筋痛症のため、すぐに疲れたり痛みがひどくなったりします。荷物はできるだけ軽いに越したことはないので、重量のある飲み物(と言っても、500ミリリットルのペットボトル1本ですが)は置いていくことにしました。
また、地図があると「自分のいる位置が分からない」という不安を和らげる助けになります。スマートフォンで確認しても良いのですが、画面の中の地図より動かない紙の地図の方が、落ち着いて広範囲を一度に確認できるため、私にとってはベターなのです。
ガイダンス棟にはスタッフの方がいて、「良かったら、平出遺跡のビデオがありますのでご覧ください。4分間なのですぐに見られますよ」と案内してくださいました。私たちはさっそくいすに座って、ビデオのスタートボタンを押しました。
「縄文時代から平安時代まで!すごく長い期間にわたって人が住んでいたんだね。」
「平安時代の家も、見た目は縄文時代とそんなに変わらない気がしてしまうなあ。庶民の家はすごく質素だったんだね。」
「風が吹き抜けて、寒そうだなあ。私は住めそうにないな。」
「泉があるんだね。水があるから人が住んでいたんだろうな。あとで泉まで歩いてみよう。」
ビデオを見終わった私たちは、スタッフの方にお礼を言い、周辺の地図をもらいました。
地図の横には「まがたま」の制作セットが置かれていました。私は手作業が好きなので、興味をひかれました。
「良かったらご自宅で作ってみませんか。とても軟らかい石なので、紙やすりですぐに削れますよ。それからこうやって磨くと滑らかになります。おもしろいですよ。」
「やってみたいです。じゃあ、この緑とピンクのセットを一つずつください。」
「緑が100円、ピンクはすみません、150円いただきます。このあたりの角をもう少し落としておいた方が作りやすいですね。ちょっとお待ちください、こうやって。」
スタッフの方はいろいろな種類のやすりを取り出すと、購入した石を袋から取り出すと、形をさっと整えてくださいました。帰ったらさっそく作ってみようと思いました。
地図を手に遺跡を見に出発です。
ガイダンス棟の前には「縄文の村」が広がっています。縄文時代の人々の住居が100軒以上も見つかっているそうです。
縄文の村の広場中央あたりに石が立てられていました。信仰の対象だったのでしょうか。
次に来たのは「古代の農村(古墳時代)」です。
木を刃物で整えたような跡があちこちにあり、私は「おしゃれだなあ」と思いました。
住居の中にはかまどがあり、調理に使えそうな土器もたくさんありました。
周辺には、さまざまな種類の木に実がなっていました。
クヌギの木の下に落ちていたドングリは、大きな帽子をすっぽりかぶったようなかわいらしい姿です。
こちらの桃は、もう少しで食べごろでしょうか。
グミの木は小さくて真っ赤な実を、まるで鈴のようにたくさんつけていました。
モミジの種は、プロペラのような羽をつけた実の中に入っています。
「そろそろ次に行かない?泉までは距離がありそうだよ。」
「そうだった。泉に行きたいんだった。」
「痛みは大丈夫?歩けそう?」
「大丈夫、ありがとう。じゃあ行こう。」
植物観察に夢中になっていた私は、知人に声をかけられてようやく歩き出しました。
人々の暮らしに欠かせない水をたたえた「平出の泉」に向かって出発です。
塩尻市観光ガイド時めぐり「平出遺跡」:
https://tokimeguri.jp/guide/hiraideiseki/
塩尻市ホームページ「平出遺跡」:
http://www.city.shiojiri.lg.jp/tanoshimu/bunkazai/hiraideiseki/index.html
塩尻市ホームページ「平出遺跡公園ガイダンス棟」:
https://www.city.shiojiri.lg.jp/smph/tanoshimu/hakubutukan/hiraideisekikoen/hiraideisekikoen.html
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