空港に停まっているBHUTANと書かれた飛行機、乗客がタラップを降りている

     


2016年、ブータンの旅。
旅中は聞こえなくても目で見てわかるコミニュケーションツールとして指差し会話できる本と紙のメモ帳を持って行きました。指差し会話で使用した本はこちら。
●地球の歩き方2016〜17ブータン(発行所:株式会社ダイヤモンド・ビッグ社)
●旅の指さし会話帳ブータン81ゾンカ語(発行所:株式会社情報センター出版局)
●紙のメモ帳


ブータン王国。私が大学生の時、伊坂幸太郎さんの小説「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んで初めて知った。この小説は映画化され、仙台で撮影された。親近感もあって「アヒルと鴨のコインロッカー」は好きなものの一つだ。この小説を読んで以来、ブータンを思い浮かべる時、風に吹かれて揺れるダルシン(経文の書かれた細い旗)が出てくるようになった。

(ちなみにこの映画は英語を話す人と日本語を話す人がでてくるが、レンタルDVDでは英語での会話部分にしか字幕がつかない。日本語での会話のところは字幕がないので、難聴、ろうの友人におすすめできないのが残念。ネット映画配信では字幕はあるのかなぁ?)

風に吹かれるダルシン、マニ車、伝統衣装を纏うブータン人。小説を読んだ時は海外旅行に行くなんて思いもしなかったが、9年ほど経ちブータンが気になって気になって行くことにした。

そして前回メキシコ・キューバで似顔絵を書いたこともあり、私はアジアの桃源郷と呼ばれるところでもブータン人の似顔絵を描いてこようと思う。



横に細長い木の板に大きく「PortraitカケルJapan」の文字
張り切って看板も自作してしまう。


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ブータンへの旅は株式会社旅工房に手配してもらうことに。今回の旅も当然私一人。旅工房さんへ旅の手配をお願いする時に要望として下記の通りメールで伝えた。

↓実際に送った内容はこちら。
「■ご質問・ご要望
両耳難聴の為、両耳に青い補聴器を付けています。補聴器を付けた状態で口で会話はできます。騒音での会話や複数人での話す場合は聞き取りが困難ですので筆談での対応をお願いすることもあります。
英語ができないです。(単語だけを言うレベル)英語があまりできなくても優しいガイドさんをどうか、どうかお願いいたします。

ツアー日程について
似顔絵師をしているので、旅中に時間の都合あればブータンの人へ似顔絵を描きたいと思っています。似顔絵は一番早く描いて1人約15〜20分くらい時間かかります。

世界三大珍獣ターキンを見てみたいです。6日目、ポブジカ谷へ行ってみたいです。8日目、プラン1の聖地タクツァン僧院への参拝登頂を希望します。登頂後、民家訪問してみたいです。7日目、8日目パロ滞在の時にブータンのろう学校あるいはろう者が働いている職場などあれば行ってみたいです。

以上、私の希望です。よろしくお願いいたします。」

ブータンに興味のある日本人は割といるみたいで私が行く日程で日本語ができるガイドさんがいなかった。強く優しいガイドさんを希望した。


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そんなこんなで旅の準備をしていざ出発!仙台から東京へ行き、東京からタイの空港で乗り換えてブータンへ向かう。

しかし、飛行機は到着予定時刻より早く空港に着陸した。ぞろぞろと飛行機から降りようと席から離れる人たち。「遅れるってことはあるにしても、早く着くってこともあるのかな?」と私も降りようとする。

しかし、私の航空券をチェックしたキャビンアテンダントさんが慌てて制止してくる。何やら英語で説明されるも分からない私。一旦座り直すも、ぞろぞろ降りる人たちがいるので、やっぱり降りなきゃいけないのではと不安になってまた降りようとする。またしても制止される。他の乗客からも「大丈夫だから」みたいな感じで止められる。

実はこの時、飛行機はブータンではなくインドの空港に途中寄航していた。途中寄航とは、例えばA空港からB空港へのフライトの途中に別の空港(C空港)に立ち寄ることである。B空港に行く乗客は機内で待機することになる。

私は乗り換えや途中降機は知っていたものの、途中寄航のことを知らなかった。持っていた航空券にも途中寄航する空港の記載はない。キャビンアテンダントさんはインドで降りようとする私を止めてくれたのであった。すいませんでした。ありがとうございます!

そして飛行機は再び空を飛ぶ。


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飛行機内の様子。窓側に座っている人たちが皆外を見ている
しばらくして私の席の反対側の人たちが外の窓を見て盛り上がっていた。スマホでパシャパシャ撮っている。



機内から見えた小さく見えるエベレスト。雲海の向こうにある
どうやら有名なエベレストだそうな!写真だと小さいが、実際にはこれよりも大きく見えた。私は反対側の席だったが、見える窓側の席の人が快く写真を撮らせてくれた。ありがとう。機内はエベレストでみんな嬉しそうだ。





飛行機からタラップを降りる乗客たち
今度こそブータンに到着!



谷にある伝統建築のパロ国際空港
こちらがパロ空港。飛行機から降りたら歩いて向かう。ちなみにパロ空港は世界一着陸が難しい空港とも言われる。この空港に着陸する時、窓からは山の側面が見える。滅多にお目にかかれない景色だ。

世界一という言葉、大好き。

空港内で両替をすませる。(ホテル代、食事代、交通費などはすでに支払っているので使う用途はお土産やチップくらい)空港の他でも両替はできるがレートにほとんど差がないみたいなので空港でやっておいた方がおすすめ。

空港で待っていたガイドさんとドライバーさんと合流。

アスファルト道を走る車の中から見える山と谷
車で首都ティンプーへ出発!ブータンでの移動は車オンリー。



山と谷とブータンの伝統建築、小さくダルシンが見える
わーい!ブータンだー!



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ティンプー市内。ブータンの建築様式のビルが並ぶ
ブータンの首都ティンプー。



レストラン、天井の梁にはブータン伝統のお面がある
まずは腹ごしらえ。初ブータンのレストラン。



並べられた鍋の中にたっぷりの料理
ビュッフェスタイル。味の予想がつかない料理だけど皿によそっていく。



大皿に一口サイズに盛られた7種類の料理
機内食で食べてきたこともあって量は控えめに。どれも美味しい。気に入ったものはお代わりしにいく。



向かいに座っている男性にお茶を淹れるウェイターさん
お茶を淹れてくれるウェイターさん。彼女が着ているブータンの女性用の着物は「キラ」と呼ばれる。

「ウェイターさんの似顔絵描きますね。」

著者が書いたウェイターさんの似顔絵
お茶をしつつ、ブータンの初似顔絵を描く。

似顔絵を持つブータン女性
プレゼントしてみた。驚かせてしまったけど喜んでくれたようで何より!


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仏塔形式の寺院、メモリアル・チョルテン。
仏塔形式の寺院、メモリアル・チョルテン。3代国王が建設を企画、その後亡くなるも意思が継がれて建設された。チベット仏教では神聖なものの周りは必ず時計回りに回る。

仏像がある社。周りに老人たちが座っている


2m以上はある巨大なマニ車がたくさん並んでいる、それを回す人や座って休んでいる人たちがいる
地元の人がよく参拝に来るそう。憩いの場所でもあるみたい。巨大なマニ車!

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胡座をかく巨大な仏像
クェンセル・ポダン(ティンプー大仏)。大富豪が寄進した大仏。



ティンプー市を見る食われかけくん
ここからの眺めが素晴らしい。

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BIG BAKERYの看板があるお店の外観
BIG BAKERY。こちらはろう者のパン職人さんたちが働いているお店!(ちなみにブータンのろう学校は夏休みだったかで行けなかった)



BIG BAKERYの店内
お店の中。お店の人にお願いしてパン工房の中を見学させてもらう。ありがとうございます!



7人のパン屋さんの人と著者
こちらがろう者のパン職人さんたち(健聴の人2人だったかな?)。私のために集合写真を撮らせていただいた。少し画質は悪いがこの画像を元に似顔絵を描いてプレゼントしようっと。



パン屋店内、6人掛けのテーブル席で男性2人が談笑している
私が似顔絵を描いている間、店内でお茶をするガイドさんとドライバーさん。



合掌ポーズのガイドさん、テーブルに肘を起き決めポーズのドライバーさん
こちら、左がガイドさん。右がドライバーさん。とても良い人たち!男性用の服は「ゴ」と呼ばれる。ドライバーさんは「ゴ」を上半身だけ脱いでいる状態。




パン屋さんの女性メンバー三人の似顔絵


パン屋さんの男性メンバー四人の似顔絵
描き上がった似顔絵。集合写真の時、本当はパンを持って撮りたかったのになかったので持っているポーズしか取れなかった人には似顔絵でパンを追加した。似顔絵が完成した頃、職人さんたちは次の仕事に取りかかっていて忙しそうだったので、レジにいた人に渡すようお願いしてお店を出た。喜んでくれたら嬉しいなぁ。

難聴者やろう者はブータンにもいるんだなぁと、世界中に自分の仲間がいるみたいで嬉しい。

Media116でこのパン屋さんに行った時の話を掲載いただいているのでこちらも読んでいただければ幸いです。
http://www.media116.jp/outing/10169

遠くから見たタシチョ・ゾンの外観
タシチョ・ゾン。王宮でもあり、官公庁であり、ブータン最大規模の寺院。



市場の外観
ティンプーの大きな市場に来てみる。



広い市場に数人だけ野菜を売っている
しかし、ほとんどのお店がお休みだったみたいでガラーンとしていた。残念。



遠くにある山の尾根に巨大な仏像が座っている
そんな市場から出て外をみたら山の尾根にクェンセル・ポダン(ティンプー大仏)が鎮座していた。良い感じ。

さてブータンの旅楽しむぞー!似顔絵は何人描けるかなぁ?



男性/30代 聴覚障害

外国に行くと「ケニチロ」と呼ばれてしまう著者。
宮城県仙台市在住。生まれつき両耳70dBの聴覚障害があり補聴器をつけている。口話と手話を使う。英語など外国語が話せないが海外では知っている単語やジェスチャー、筆談を駆使してコミュニケーションを取る。
イラストなどのグラフィックや似顔絵の仕事をしている。読書や旅が大好き。この世界のことをもっと知りたい。私の旅の話が読者の旅の役に立てれば嬉しい。
障がい者のライフスタイルメディアMedia116で漫画連載。URLはこちらhttp://www.media116.jp/
ケンイチローのTwitterはこちらhttps://twitter.com/tdk1r

旅行エリア
アジア, ブータン, ティンプー
旅行期間
対象読者
聴覚障害
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なし
関連タグ
難聴ろう聴覚障害ブータンティンプー一人旅