碌山美術館の教会風の外観

     


明治時代に南安曇郡東穂高村(みなみあづみぐん ひがしほたかむら、現在の安曇野市)に生まれた荻原碌山(おぎわら・ろくざん、本名は荻原守衛)は、東洋のロダンとも言われる彫刻家です。
私は「女」などの有名な彫刻を教科書で見たことがある程度でしたが、今回碌山美術館を訪れ、その背景にある人間的な物語にも心を打たれました。

青空、夏の雲、田んぼ
標高550メートルほどの安曇野も、さすがに暑くなってきた7月上旬。この日は一日予定がなく、「このままじっとしていたら、また気分が落ち込んでしまう。とりあえずどこかに出かけなくては」と思っていた私は、インターネットで検索して目に留まった「碌山美術館」へ行ってみることにしました。

私は困った性質を持っています。
・線維筋痛症があり、一日予定があるとぐったり疲れて、翌日以降寝込んでしまう。
・一日横になっていると、だんだん気持ちが沈んで、うつのような症状が出てくる。真夏でも、水分をとりに立つのすらきつくなることがあり危険。
なので、現在のところ「半日何かをして、半日は休む」が基本の生活になっています。

碌山美術館駐車場入口の看板
碌山美術館の入口に着きました。

広い駐車場
無料の駐車場が細い道の向かい側にありました。120台分あり広々としています。

身体障害者用駐車スペース
身体障害者用の駐車スペースもあります。
JR大糸線の穂高駅からも徒歩10分弱の距離です。

碌山美術館入口、ツタの絡まった塀


大きな樹の下にある彫刻
入館料は大人一人700円ですが、障害者手帳を持っていると半額になります。

道の向こうに見える教会風の建物
教会のような建物「碌山館」に入ります。

碌山館を入口の裏側から見上げたところ
碌山館には「女」や「デスペア」などの有名な作品や、資料が展示されています。
迫力のある作品の数々を、目線の高さで間近に見ることができます。作品の持つ力が強烈で、心拍数が上がるほどでした。
年表などを見て、ロダンや高村光太郎とも親交が深かったことを知りました。また、菓子やカレーで有名な「新宿中村屋」を創業した相馬夫妻との関わりも、碌山の生涯に大きく影響していました。

石畳の道


高村光太郎の詩碑
石畳の道を進むと、高村光太郎の詩碑があります。

詩碑
「荻原守衛」という詩です。碌山の一生のエッセンスのようで、読むと苦しくなるけれど何度も読み返したくなるような詩でした。

中庭


白いホタルブクロの花
小さな森のような敷地内には、ホタルブクロの花が咲いていました。

木をくりぬいて作られている「お手洗」の看板


バリアフリートイレのドア
バリアフリートイレもありました。

第一展示棟の建物


スロープの案内表示


展示棟入口に向かって下るスロープ
第一展示棟、第二展示棟の前には階段がありますが、スロープも設置されています。

彫刻のある中庭
第二展示棟では「生誕140周年記念 柳敬助展」の開催中でした。明治、大正時代に活躍した洋画家の柳敬助は、東京美術学校で黒田清輝に学び、留学していた時に碌山や高村光太郎と友人になったそうです。
柔らかな感覚の奥に芯があるような印象の作品を、ゆっくりと見ることができました。

木造のグズベリーハウスの外観
最後に「グズベリーハウス」という名前の休憩室に入りました。この建物は地域の教員や学生によってつくられたそうです。
碌山美術館の開館にあたっても、地域の教員や県内の小中学生の力が大きかったようです。碌山は、ずっと穂高の人々に愛されているのだと思いました。

グズベリーハウスの室内、テーブルとイス、展示物
グズベリーハウスに展示されている資料を見ていたら、急に雷が鳴って強い雨が降ってきました。「しまった、傘を車に置いてきた」と思っていると、すぐにスタッフの方が数本の傘を入口まで持ってきて、「こちらに傘を置いておきますから、使ってください」と言われました。

青い傘の下から見た、雨の降る中庭
スタッフの方は、あちこちの棟にいるお客さんのところへ傘を運んでまわっているようでした。おかげで全く濡れずに済みましたし、碌山美術館をより好きになりました。

黒い雲の下に見えはじめた青空、北アルプスの山々
10分ほどで雨は上がり、北アルプスの上に青空も見え始めました。受付のスタッフの方にお礼を言って傘を返却し、充実した気持ちで駐車場に戻りました。

碌山美術館:http://rokuzan.jp/
北アルプスの麓・安曇野の美術館 安曇野アートライン:https://azumino-artline.net/
 ・碌山美術館のページもあります。
 ・地図やサービス券のダウンロードができます。

女性/30代 発達障害, 精神障害

九州地方在住。ボランティアから始めた地震被災者支援の仕事が終わり、現在将来を模索中。
発達障害、線維筋痛症、強迫神経症などあり。理解ある周囲のサポートを受けながら生活しています。
長く拒食症でしたが、今はおいしく食べています。旅先での食事もご紹介したいです。
・すきなもの:草、花、猫、スピッツを歌いながらドライブ
・すきな場所:お寺、水源、薄暗いところ
同じところにいても見ているものが違うとよく言われます。ちょっと違った視点での楽しみ方をお届けできたらうれしいです。

・発達障害者主体のNPO法人で活動しています。
HP:https://unevennpo.wixsite.com/decoboco

旅行エリア
中部, 長野県, 安曇野市
旅行期間
対象読者
発達障害 知的障害 精神障害 高齢者 その他
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関連タグ
発達障害ADHD自閉症LD線維筋痛症安曇野美術館碌山美術館