ガーナで買った赤い包みのチョコレート

     


古くて役に立たない話の3つ目です。2015年のゴールデンウイークにガーナに行きました。
ガーナと言えばチョコレート。でも私の行き先は奴隷貿易港。
『地球の歩き方』すらない、馴染みの薄い国ガーナの旅話です。

野口英世博士記念日本庭園の看板
ガーナと言って思い浮かぶものは、チョコレートですよね。

他には?

野口英世と答える人はすごいと思います。野口英世は黄熱病研究中、ガーナで黄熱病に罹って亡くなりました。

ちなみに私は世界一周の時に黄熱のワクチンを打ちました。以前は10年毎にワクチン接種が必要だったのですが、現在は一生の間に一度の接種でOKになっています。

黄熱のワクチンは生ワクチンなので、副反応が怖かったです。私は10日後ぐらいに体がだるくなりました。一生に一度の接種ですむようになって良かったです。

野口英世の銅像
ガーナの首都アクラには、野口英世が研究していた病院があり、そこには日本庭園があり銅像も立っています。

ガーナで有名なものはこの二つぐらいだと思いますが、サンバ好きの私はもう一つ知っていることがありました。

私がガーナに行ってみたかった理由は、西アフリカ最大級の奴隷貿易港をみたかったからです。

知り合いが青年海外協力隊でガーナに行くと聞き、この機会を逃すまいとガーナに出かけたのです。


DOOR OF NO RETURNと書かれたドア
ガーナの沿岸部には植民地時代に建てられた西欧諸国の要塞が今も残っています。ここから金やダイヤモンドが輸出されていましたが、後に多くの奴隷が中南米へと送り出されて行きました。

私はこのうちケープコースト城とエルミナ城を訪問しました。どちらにも奴隷貿易について展示する博物館がありました。

アフリカの奥地から連れて来られた奴隷達は、船が出るまでの間、薄暗い牢の中に入れられます。暴動が起きないよう、言葉が通じない民族同士を入れていたそうです。

潮が満ちると小さな窓から、牢の中に海水が入ってきたそうです。牢にはトイレがなく、排泄物は潮が引く時に流されるという非常に不衛生な状態。そんな中でも人が生き延びられることに驚きます。

写真のドアは、いよいよ奴隷が船に積み込まれるという時に開かれるドアです。

DOOR OF NO RETURNと書かれています。



ドアが開けられたところ
ドアが開かれると眩しい光が差し込みます。

けれどもその光は絶望の光。鎖に繋がれ重りをつけられた奴隷は船に乗せられ海を渡るか、海に身を投げて溺れ死ぬしかないのです。

漁船がひしめく海岸
現在、ドアの向こうは多くの漁船が停泊する平和な海岸の光景が広がります。

ヒラヒラとしたスカート姿の小学生ぐらいのお嬢さんたちを連れた男性がいました。黒い肌の人でした。失礼とは思ったのですが、なぜアフリカ人の彼らが見学しているのか聞いてみました。

「奴隷貿易は私達の問題です。そのことを子供たちに教えたいと思いました。ヨーロッパの人達だけが悪いんじゃない。自分達もアフリカの国同士で戦い、捕虜をヨーロッパの人に売って武器を得たのだから。」

とても印象に残るお話でした。

本とDVD
お土産として歴史の本とDVDを買ってきました。何しろアフリカなまりのガイドさんの英語はかなり聞き取りづらかったので。

でもDVDが傷んでいて飛んじゃって、あんまりまともに見られなくて残念でした。

頭に商品を乗せた物売り
ここからは楽しいお話を。

ガーナでの庶民の移動の手段はトロトロという小型バス。乗り場のことをステーションと呼びます。客引きが行き先を叫んでいるので、弱視者にはわりと利用しやすいかもしれません。

ステーションには沢山の物売りが行き来しています。お菓子や日用品、お弁当などを頭に乗せた人が次々にバスの窓のところにやってきます。商品がちょうど目の高さにくるので、とても見易かったです。全盲の友達も手を伸ばして触らせてもらえました。

運転手さんや車掌さん?アシスタントさん?に欲しいものを言っておけば、道端の店でバスを止めて買ってくれるそうです。便利ですね。

パイナップルをカットする様子
私達はパイナップルを買いました。実はガーナはパイナップルがとても甘くて美味しいです。パイナップル売りのおばちゃんにお願いすると、その場で手際よくカットしてくれました。

それはいいのですが、おばちゃんが私達に外国人価格て売ろうとしました。車内の人たちが、「高すぎる!」、「おかしいじゃないか」と大抗議。おかげでガーナ人価格で変えました。

パイナップルだけでなく、マンゴーなどの果物は美味しかったです。ビン入りのジュースが売られているのですが、3時間も経つと腐り始めてしまうのには驚きました。

ピュアウォーターの袋を縫い合わせた手提げ袋
写真の手提げ袋は、ガーナで売っているピュアウォーターの袋を繋ぎ合わせて作られています。

ピュアウォーターというのは水をろ過して作った飲み水で、ビニール袋に入って売られています。ペットボトル入りのミネラルウォーターより安いです。なんかピュアウォーターって大丈夫か?と思いますが、私はお腹を壊すことはありませんでした。

フフとシチュー
食べ物はというと、まずガーナではチョコレートはほぼ食べられていません。

写真はフフという餅みたいなものとシチューです。

フフはキャッサバ芋と甘くないバナナを茹でて杵と臼でついたものです。これをちぎってシチューにつけて食べます。シチューはトマトや鯖、鶏肉が入ったごちそうでした。スパイシーで美味しかったです。



職業訓練校の看板
こちらは青年海外協力隊の方が活動されていた職業訓練校です。イタリアのカトリック教会が設立していて、障害者に特化した施設ではありません。障害児の親達が仕事がしたいので、障害のある子供を預かって欲しいと要望して、障害児の教育も行われるようになったそうです。

何がすごいって、昼ご飯にしっかりパスタが出てきたこと!

そして、ミサが打楽器入りでノリがいい!



裁縫のクラス
職業訓練には織物、靴作り、裁縫などがありました。健常者と障害者一緒のクラスです。ガーナでは服は仕立屋さんでオーダーメイドが普通なのだそうです。

ITのクラスもありましたが、絶賛停電中。みんなテキストを読むしかない状態でした。

ガーナはアフリカの中では、とても治安が良い国だそうです。情報が得にくいですが、なかなか面白い国です。英語ですがロンリープラネットの西アフリカというガイドブックがあります。

アフリカと言うとライオンやシマウマを連想しますよね。でも、ガーナにはそういった野生動物はあまり生息していません。

一方、虫はいっぱいいますよ。特に蚊には注意。黄熱は予防接種で防げますが、マラリアやデング熱などの病気もあります。

マラリアは渡航前から予防薬を飲んでおきました。トラベルクリニックで処方してもらえます。蚊帳や蚊取り線香を持っていった方がよいです。

ガーナに行く方はその辺りのこと、気をつけてください。って行かないか。


女性/50代 視覚障害, 肢体不自由, 内部障害

お知らせ:Kindleで『ヨルダン? 行って帰って120時間?? 何、やってたの???』を出しました!読んでみてください。
https://www.amazon.co.jp/ヨルダン?-行って帰って120時間-何、やってたの-ヒロミトラベル土産ばなしヨルダン編-鈴木弘美-ebook/dp/B08WHWD2WC/ref=sr_1_7?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=ヨルダン&qid=1617584617&s=digital-text&sr=1-7

自己紹介
こんにちは。私は先天性白内障で、視力は右0.06、左は見えていません。ルーペや単眼鏡、iPadをフル活用して海外旅行をしています。右の股関節と両膝関節の変形があります。そして数年前に糖尿病になりました。
 今までに行った国は約50カ国。2013年に憧れの世界一周と、ピレネー山脈を超えてスペインの巡礼路約800kmを歩きました。リラックスよりも冒険的な旅が好き。それから旅先で猫を探すのが好きです。
 旅行好きが高じて2020年に総合旅行業務取扱管理者資格を取得。旅を仕事にできたらいいなぁ。

旅行エリア
アフリカ, ガーナ, アクラ
旅行期間
対象読者
視覚障害 聴覚障害 肢体不自由 車いす 電動車いす 歩行補助具 発達障害 知的障害 精神障害 内部障害 高齢者 マタニティ 乳幼児連れ 補助犬ユーザ その他
見つけた設備・特徴 ピクトグラムの説明 新しいウィンドウで開きます
なし
関連タグ
弱視ダークツーリズム奴隷貿易グルメ世界遺産野口英世黄熱病グルメ