近所に住む母は、数年前から区民農園を借りて野菜作りを楽しんでいます。区民農園は母の家から自転車で10分ほどの住宅街にあります。
区民農園には農具が備えられており、2年間で15,000円ほどで借りられるそうで大変人気があります。競争率が高い所では9倍ぐらいになるそうで、当選したのはとてもラッキーです。
母は最初のうちは定番のトマトやゴーヤなどを作っていましたが、最近では里芋やバジル、空芯菜まで作るようになりました。
野菜作りの腕が上がったようで、先日は重さ2Kgもあるキャベツをもらいました。旦那に「これ150円で買ったんだよ」と言ったら、まんまと騙されたほどです。
最近もらった野菜の中で特に美味しかったのがスナップエンドウ。塩茹でするだけで、甘みがあって手が止まらなくなります。母に電話して、また食べたいと催促したら、収穫作業に手間がかかって大変だと言われてしまいました。
新潟県の米農家育ちの私は、稲刈りや野菜の収穫が大好きです。喜んで収穫に出かけました。
スナップエンドウの実は茎や葉と同じ緑色なので、弱視の私は目で見るより手で触った方が早く探せました。それに顔を近づけると枝や葉で目を突く可能性があるので、手探りで探す方が安全です。
自然に母が目で見てわかる枝の外側、私が手で奥の隠れた豆を探る担当になりました。
隣の畑でも子供達がスナップエンドウを収穫していました。
「ねぇ、見て、こんなに大きいよ!」とか「ここにもあった!」と大はしゃぎ。まるで宝探しのようでした。
こちらは玉ねぎです。玉ねぎの葉っぱも青々として美味しそう。私はぬたにして食べるのが好きです。
赤玉ねぎが欲しかったのですが、まだ小さく、収穫にはあと10日ほどかかるとのこと。この日は白い玉ねぎを2本引き抜きました。
このクリーム色の花は何の花かわかりますか?
これはルッコラの花です。花が咲いてしまうと、葉は小さくなります。売っているルッコラの葉の5分の1ぐらいの大きさになってしまいます。植物が種子を作るために、いかに多くの栄養を必要とするかがわかります。
ルッコラは葉だけでなく、花も食べられるそうです。サラダに入れてみたら、少しピリッとした味でした。私は花より葉の方が好きです。ルッコラの花の食感は菊の花に似ていました。
ルッコラは生で食べるだけでなく、茹でてポン酢でいただくと美味しいです。
この日はパクチーやミントも収穫。リュックいっぱいの野菜を背負って帰宅しました。ハーブ類は高価なので、この日もらった野菜をスーパーで買ったら2,000円分ぐらいになったと思います。
後日母に電話したら、ゴールデンウイーク中にスナップエンドウは抜いてしまい、ゴーヤやモロヘイヤ、バジル、しそなどを植えたと言っていました。
畑にはまだ少しスペースがあるそうなので、「スーパーで買うと高いから作ってよ」とリクエストをして、ハーブを植えてもらいました。
ローズマリー、ディル、イタリアンパセリ、オレガノ。母には全く馴染みがないハーブばかりです。
私がハーブを使って料理をしたいから作ってもらうのですが、母には常に新しいことに挑戦して、認知力を維持してもらいたいと願っています。
母はカラオケが大好きなのですが、新型コロナで行けなくなってしまいました。毎年恒例の新潟への山菜採りにも行けず、コロナが長引いて社交的な母にとってはストレスが多いはず。
区民農園があって本当に良かったと思います。苗や収穫物をみんなでやりとりしたり、栽培方法を教えあったり、リアルのコミュニケーションがあるのが良いですね。
区民農園は入れ替わりがあるので、新しい友達もできたようです。この1年、自分の方が全く新しい人との繋がりを作れずにいます。後期高齢者の母より自分の心配をした方が良いかもしれません。
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