お店のドアに貼られた「やまなしグリーン・ゾーン認証施設」のステッカー

     


私は以前から山梨県のコロナ対策に関心がありました。
療養ホテルは1人2部屋で、買い物担当がいて、近隣飲食店のメニューから食事が選べるというクオリティーの高さです。
東京都が積極的疫学調査を縮小していた頃、山梨県は濃厚接触者だけでなく、接触者にまで検査を拡大していました。特に山梨県のグリーン・ゾーン認証という、安全な施設に県がお墨付きを与える制度に関心がありました。
お花見ついでに認証を受けた飲食店に行ってみることにしました。

甲府市内のほうとうが食べられるグリーン・ゾーン認証店の一覧
食いしん坊な私は、時短営業や自粛の影響で飲食店がどんどん潰れてしまうのではないかと、本当に心配です。なので時短に頼らず安全な営業を目指す「やまなしグリーン・ゾーン認証施設」に注目しています。

やまなしグリーン・ゾーン認証施設とは、感染対策をしっかりしている安全な施設というお墨付きを与えられた施設です。お店が認証されると、ステッカーが交付され、ホームページにも掲載されます。

東京都にもレインボーステッカーという似たようなものがあります。違いは、東京都はお店が安全対策の宣言をしているだけなのに対して、山梨は県の職員がお店を訪問してチェックし、基準に達して初めてステッカーが交付されることです。

こちらが制度の詳しい解説と認証されたお店を検索できるサイトです。シンプルで弱視でも検索しやすいです。業種分類にワイナリーがあるところが山梨県ならではです。
https://greenzone-ninsho.jp/


歩道橋からの桜の眺め
東京の飲食店とやまなしグリーン・ゾーン認証施設は、いったいどのぐらい違うのでしょうか?

大法師公園の桜まつりを楽しんだ後、私は市川大門駅まで約1時間半の道のりを歩くことにしました。時間がたっぷりあったので、認証を取得した店はあえて検索せず歩きながら探してみることにしました。



グラタン&ピザ アンクの看板
途中で喉が乾いてきましたが喫茶店はなさそうでした。自動販売機でお茶を買って、ふと道路の向こう側を見たら大きな看板が。

単眼鏡で見るとグラタン&ピザアンクと書かれていました。

お店の入り口には階段とスロープがある
道路を渡って店の前に行ってみたら、超可愛い店構えです。

グラタンを食べられるほど胃袋に余裕はないけど、どうしよう。


ステッカーが貼られた入り口の扉
迷っていた私の背中を押したのは、ドアに貼られたグリーン・ゾーン認証施設のステッカー。

「あのー、コーヒーだけでもいいですか?」と声をかけて入店。

花柄のお皿に盛り付けられたマロンケーキとコーヒー
胃袋に余裕がなかったはずなのにマロンケーキも注文。


店内のグリーンの螺旋階段
コーヒーとケーキを待つ間、お店を眺めると至る所に可愛い小物や写真が飾られていました。2階に続くグリーンの螺旋階段は存在感がありました。

ここなら弱視の私にも雑談を始めるきっかけがいっぱいあります。この機会を逃してはいけない。やまなしグリーン・ゾーン認証の話を聞かなくては!

小物や写真が飾られたトイレ個室前の手洗い場
そう思ったものの、なかなか雑談に持っていけなかった私。この後も駅まで40分ぐらい歩くのでトイレに行っておくことに。

トイレも可愛い装飾でいっぱい。


トイレ内に飾られたモネの庭の写真
トイレの中に見覚えのある場所の写真が。

あれ、これはモネの庭!

ジベルニーのモネの庭は大好きな場所です。私は黙っていられなくなりました。

「トイレ、とっても素敵ですね。モネの庭の写真がありましたけど、行かれたんですか?モネの家って、ここもそうですけど、キッチンやダイニング、それに食器も素敵ですよね!」

ここから話が弾み、ついにグリーン・ゾーン認証を取るまでの話を伺うことができました!

やまなしグリーン・ゾーン認証施設のステッカー
認証を受けられるまでに、県の職員の方が3度ほどお店を見に来られたそうです。

とても気さくなお店の方で、棚の扉を開けて消毒液やアルコール、入店制限中を知らせるプレートまで見せてくださいました。

こちらのお店は1階と2階、そして1階には階段を少し降りたところに半個室のようなスペースがありました。半個室のようなエリアは1階と一括りにせず、別個に利用人数を決めたそうです。

認証決定に至るまで、とても丁寧な調査をされていることがわかりました。認定制度に応募された施設が安全に経営を継続できるよう、難しい課題に県とお店が一緒に取り組んでいることに感動しました。

甲州ほうとう小作の入り口
私が旅行中利用した飲食店で、グリーン・ゾーン認証を受けていることが確認できたお店は以下の3店舗でした。

グラタン&ピザアンク
甲州ほうとう小作
ヴィドフランス

甲州ほうとう小作(こうしゅうほうとうこさく)は人気店で、ウエイティングリストに名前を記入して順番を待ちます。記入用紙より手前にどーんと消毒用アルコールが置かれていました。合理的な配置ですね。弱視の私は離れたところにアルコールがあると気がつかないので、こういうちょっとした事がありがたいです。


縁取りのあるアクリル板
小作ではもう一つ嬉しいことがありました。テーブル上のアクリル板に白い縁取りがあったこと。白いテープを貼ったのかと触ってみたら、テープではありませんでした。店員さんに聞いたところ、これは特注なのだそうです。私は思わずお礼を言ってしまいました。

「これはとても助かります。私は目が不自由で、透明なアクリル板は角に目をぶつけそうになったり、ぶつかって倒しそうになったりするのです。縁取りがあると安全です。ありがとうございます。」

飲食時以外のマスク着用を呼びかけるシールを貼ったアクリル板
グリーン・ゾーン認証店かどうか確認はできませんでしたが、下部温泉駅前の丸一食堂には、飲食時以外のマスク着用のお願いが貼られたアクリル板がありました。

下部温泉のいずみ旅館のご主人はフェイスシールドを付けて接客していました。

エレベーターホールに備えられたアルコールシート
甲府で泊まったゲストハウスソノママでは、対面で受付をしていませんでした。ルームキーの入った封筒を自分で持って行くシステムにしていると連絡がありました。弱視で名前を書いた封筒を探せるか心配だと告げたら、対面での対応をしてくださることになりました。

各階のエレベーターホールにアルコールシートが備えられていました。

山梨県庁
私の視力で分かる範囲では、山梨も東京も飲食店の対策はそれほど大きく違うようには見えませんでした。

よく見えないからこそ、本当に安全対策をしているお店を知りたいです。レインボーステッカーだらけの東京は、そういう点では全く意味がありません。

その上、東京都の新しい制度はもっと分かりにくいです。コロナ対策リーダーのいるお店には王冠マーク付きレインボーステッカー。東京都が確認したお店には確認済みマーク。私の視力では区別がつきそうにありません。

東京都の検索サイトは視覚障害者には使いにくいです。新しくできた制度に対応するかどうか問い合わせたら、「申し上げられません」(4月13日現在)という答えで、すごく残念でした。

私には細かい設備の違いは見えなかったけれど、山梨県民の心意気を見た気がします。この旅で私は山梨県がとても好きになりました。

山梨がんばれ!


女性/50代 視覚障害, 肢体不自由, 内部障害

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自己紹介
こんにちは。私は先天性白内障で、視力は右0.06、左は見えていません。ルーペや単眼鏡、iPadをフル活用して海外旅行をしています。右の股関節と両膝関節の変形があります。そして数年前に糖尿病になりました。
 今までに行った国は約50カ国。2013年に憧れの世界一周と、ピレネー山脈を超えてスペインの巡礼路約800kmを歩きました。リラックスよりも冒険的な旅が好き。それから旅先で猫を探すのが好きです。
 旅行好きが高じて2020年に総合旅行業務取扱管理者資格を取得。旅を仕事にできたらいいなぁ。

旅行エリア
中部, 山梨県
旅行期間
対象読者
視覚障害 聴覚障害 肢体不自由 車いす 電動車いす 歩行補助具 発達障害 知的障害 精神障害 内部障害 高齢者 マタニティ 乳幼児連れ 補助犬ユーザ その他
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関連タグ
弱視グリーン・ゾーン認証レインボーステッカー新型コロナグラタン&ピザアンクほうとう小作