トロッコ嵯峨駅

     


22年間勤めた企業を退職して、退職前に有給休暇残が30日以上あったこともあり、思い切って、日本一周に挑戦しました。自分が住んでいる茨城からどのようなルートで日本一周をするかを考えた挙句、11月中旬ということもあり、北から南に向けて行こうと考えました。今回は京都府京都市から滋賀県彦根市に向けて出発します。今回は念願だった車椅子で乗車できる嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車を乗り、その先にある楽しめる観光スポットまでくまなくご紹介したいと思います。乞うご期待!

トロッコ列車に乗る白倉栄一
前回に引き続き、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車をご紹介します。

嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車を走らせるまでの企業努力は、さすがにドキュメンタリーとしてテレビで放送されていました。

JR山陰本線の旧線を観光利用の目的で1990年に、多くの方々がもう絶対にこの路線を復活することはできないと言われた中でスタートしたそうです。

廃線となった跡地には、レールが錆びて、枕木が腐っていて、路肩も崩れていて草木が生い茂るような状態だったようです。

たった9人で始めた事業ですが、従業員が一丸となって何とか列車を走らせることができたというストーリーに私は感動しました。

1991年4月27日に無事トロッコ列車を走らせたそうです。

人手が不足で営業できるかどうか分からない状態から、今では年間1,000,000人を超える観光産業となっております。

私はその放送を見て、ぜひ一度乗ってみたいと思いました。

出発して5分くらい経つと、陸橋が見えてきました。

JR山陰本線の保津峡駅があります。

こんなところに駅があるの?と驚きました。



JR山陰本線の保津峡駅
そしてトロッコの1つ目の駅が見えてきましたのが、トロッコ保津峡駅です。

トロッコ亀岡駅のように駅のホームにはタヌキの置物が置いてありました。



トロッコ保津峡駅



トロッコ保津峡駅にあるたぬき
ただこの駅はバリアフリー設備がないので、車椅子利用者が降りることはできません。

ちなみにもう1つ先のトロッコ嵐山駅も車椅子利用者が降りることはできません。

なぜならトロッコ嵐山駅には、階段が60段ほどあるからです。



トロッコ嵐山駅
そのため終点のトロッコ嵯峨駅まで乗車することになります。

車内から見える景色は、最初は保津川のある側だけがいろいろと見えるのですが、途中から逆の側に変わっていきます。

保津川
そのためどちらの側にいても、半分ずつ風景を楽しめるような作りになっております。



トロッコ列車の車内のにぎわい


トロッコ列車の逆側の景色
ちなみに車椅子スペースは、3号車・5号車ともに保津川が流れている側にあります。

今回のように往復すると行きとは別の景色を見たかったものです。

これは残念なところでした。

保津川の脇を走行するトロッコ列車


車椅子利用者用スペース


車椅子利用者用スペースにいる白倉栄一
トロッコ列車の中では、車掌さんがとても面白くいろいろとガイドしてくれるのも、このトロッコ列車の楽しさでしょう。

単に目的地に行くために使うというより、鉄道そのものを景色やガイドを聞きながら楽しむための観光スポットとなっています。


車内で面白くガイドする車掌さん
トロッコ嵐山駅を出発するとトロッコ嵯峨駅までの区間は、JR山陰本線の線路を利用して進んでいきます。

鉄道ファンにとっては、この利用方法がワクワクする区間ではないでしょうか。

トロッコ列車がトロッコ嵯峨駅に到着しました。

トロッコ亀岡駅と違って駅のロビーがものすごく広いスペースになっています。



トロッコ嵯峨駅内


トロッコ嵯峨駅内の様子


トロッコ嵯峨駅前
せっかくなのでトロッコ嵯峨駅周辺を散策することにしました。

次の出発までは、1時間の空きがありました。

つまりこのトロッコ列車が、トロッコ亀岡駅を往復して帰ってくるまで待たなければなりません。

トロッコ嵯峨駅の隣には、JR山陰本線の嵯峨嵐山駅がありました。


隣にあるJR嵯峨嵐山駅ホーム


JR嵯峨嵐山駅前
もし東京からトロッコ列車に乗りたいと思えば、J R京都駅乗換で、このJR嵯峨嵐山駅に来れば気軽にトロッコ列車に乗ることができるでしょう。

これは便利だと思います。

トロッコ嵯峨駅の目の前には、19世紀ホールという建物が隣接されていて、館内と外に蒸気機関車の展示がありました。


19世紀ホール


19世紀に向かうスロープ
外にはあの蒸気機関車のデゴイチがあり、珍しさから写真撮影をしました。

外に展示してあるデゴイチ
昨日は京都鉄道博物館にてタイムリミットで蒸気機関車を見ることができなかったので、まさかここで見ることができるとは思ってもいませんでした。

とてもラッキーでした。


デゴイチ横からの画像
ちなみに館内にも3台の蒸気機関車があり、その目の前に喫茶店があり、昼食を食べて、次のトロッコ列車までの時間を待ちました。

ホール内にある機関車➀


ホール内にある機関車②


ホール内で食事


紅茶を飲んで機関車を楽しむ白倉栄一
あとで分かったのですが、この19世記ホール以外にも見所がありました。

「ジオラマ京都JAPAN」という日本最大級の鉄道ジオラマです。

広大なジオラマを見たかったのですが、1時間の休憩の中では難しく、残念ながらその存在に気がついたところで、出発時間になってしまいました。

トロッコ嵯峨駅内にあるジオラマJAPAN
トロッコ嵯峨駅には立ち食いうどん・そばのコーナーはありましたので、そちらを利用するのもいいでしょう。

立ち食いそば・うどんコーナー
この折り返しの1時間の中でのんびりするにはちょうどいいのではないかと思います。

トロッコ嵯峨駅は、このように1時間休憩できる観光スポットがありました。

逆に出発地点のトロッコ亀岡駅は、のんびりするスポットがないので、往復するのならばやはり亀岡駅からスタートしたのは正解だったのかもしれません。

長くなりましたので、後編でトロッコ列車の模様をお伝えします。


トロッコ嵯峨駅内の売店


男性/40代 肢体不自由, 車いす

茨城県在住、車椅子ユーザー。

車椅子を利用する当事者の目線や企業でのお客さまサービスの責任者の経験からコンサルティング活動する傍らYouTubeのプロデュース・編集などをしています。

1996年9月に交通事故によって脊髄損傷になり現在に至る。

事故後に初めて遠出をした旅行で泊まったホテルが、バリアフリールームなのにただ広いだけで、フロントから「我慢してください」と言われた事がある。

その経験をきっかけに、正しいバリアフリーの情報を調べて発信したいと思い、2005年より車椅子でも気軽に行けるバリアフリースポットの情報を実際に現地調査してブログで発信。

2016年11月には日本1周のバリアフリー 調査に挑戦。

今後は、車椅子でも楽しめるバリアフリースポットの情報をお伝えしたいと思っています。

・バリアフリースタイルHP https://baria-free.jp

・バリアフリースタイルTV(YouTube)→バリアフリー全般における情報番組 https://www.youtube.com/channel/UCLVs0FQUeas4O2o3KSzshtw
o3KSzshtw

旅行エリア
近畿, 京都府, 京都市
旅行期間
対象読者
肢体不自由 車いす 電動車いす 高齢者
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