遺跡を車椅子で進む

     


死ぬまでに一度は行ってみたかった場所、マチュピチュ。
こんな場所に果たしてバリアフリーという概念は…?

ペルー人家族
ペルー旅の始まりはSNSで世界一周に行く事を大々的に発表した所から始まります。

リマに住んでいる日本人の奥様から是非うちに立ち寄って下さいとコメントを頂き、数日間甘えさせて頂きました。

そしてペルー人の旦那様に
「マチュピチュ行きたいんだけど、今単独では入れないみたいだから現地の旅行会社に電話してもらうの手伝ってもらっても良いかなぁ?」とお願いすると

快諾してくださって、早速マチュピチュ近くのクスコという場所の旅行会社に電話をかけるも…

返ってくる答えは同じ。

「いやぁ車椅子一人はちょっと難しい…」

いきなり出鼻を挫かれた瞬間でした。

ペルー人家族との別れ
ここまできて諦められるか…!

僕は世界一周の相談をしていたHISのユニバーサルデスクさんにすぐ連絡しました。

何故かというと、HISさんは車椅子の方達をマチュピチュに団体旅行で連れて行った実績があったからです。

そして、HISさんのおかげでなんとか現地の旅行会社の方達にご協力頂けることになりマチュピチュツアーが決定!!

よっしゃぁーー!っと飛び上がって喜びました!

そしてリマでお世話になった家族に別れを告げ、僕はクスコまで飛行機で飛びました。

ペルーレイル
クスコ空港からタクシーでペルーレイルというマチュピチュまでを繋ぐ電車がある駅まで送って頂きました。

ペルーレイルの予約方法は3年前なので相違がある可能性もあるので割愛致します。
※日本人が書いている最新のブログを見れば間違い無いと思います。僕もそうしました。

車椅子という事で伝えると乗る際にスロープを用意してもらえます。

ペルーレイル客室
ペルーレイルには車両にいくつかグレードがあり、行きは最も高級な車両に乗りました。



ペルーレイル内のトイレ
トイレは狭くて少し使いにくいですね…

マチュピチュ村
2〜3時間の列車旅を終えるとマチュピチュ村に到着!

勾配が急な場所が多いので、サクッと街歩きができる環境では無かったです。

ホテル
こちらが泊まったホテル。

バリアフリールームがちょうど空いてました!

ホテルの風呂
シャワースペースも広く、チェアもあり大満足!

マチュピチュまでのバス
さて、一晩休んで早朝からマチュピチュチャレンジです。

まずはバスに乗って山を登るのですが…
バリアフル!

手伝ってもらい乗り込みました。

マチュピチュ前のスロープ
バス降り場からのスロープ、手伝ってもらいましたがかなりキツかったと思います。

マチュピチュまでの道は基本階段。
道は基本階段の連続。

全てサポートしてもらいます。

段々畑の階段
このような段々畑の階段を超えて行きます。
流石にここは二人で担いでもらいました。

マチュピチュ遺跡の石壁
途中途中このような石壁の中をぐいぐい進んでいきます。
さながら大アドベンチャーの主人公になった気持ちで楽しくなりました。

絶好の写真スポットにて
そして…沢山の壁を乗り越えやっと写真スポットへ。。

サポートして下さった二人の旅行会社の方達に感謝の気持ちを噛み締めながら、そこから見える山々を延々と眺め続けていました。

もしかしたらもうこんな所には来れないかもしれない…


マチュピチュからワイナピチュを拝む
何分も、何十分もこの場を動かずにこれまでの旅の思い出を振り返り…

マチュピチュパノラマ
何分眺め続けたか分からないくらい景色を堪能していたら、そろそろ天気が変わり始めそうだという事で下山しました。

案の定その30分後くらいには豪雨となり、ほんとに奇跡的な晴れの合間のマチュピチュを楽しむことができました。



マチュピチュの入り口の外にある車椅子用トイレ
そして帰りに気付いたのですが、な、な、なんと!

マチュピチュの入り口付近に車椅子でも入れるような大きなトイレが!!!

これには衝撃を受けました。

帰りの電車で謎の人物が乱入
楽しかったマチュピチュ旅もあっという間に終わり、帰りの電車で珍事が!

電車に揺られていると、突如陽気な音楽が流れ始め仮面を被った獣のような装いの踊り子が車内に乱入してきたのです。

な、なんだ!!

と思ったらその後に美しい民族衣装を纏った女性が一人歩いてきて、その衣装の移動販売を行っていました。

すごいやり方とサプライズに文字通り驚き倒し、最後まで飽きさせないペルーレイルのおもてなしに本当に心の底から楽しいマチュピチュ旅となりました。



ペルーレイル内
「また、行きたいなぁ〜。」

なんて記事を書きながら思いました。

読んで頂きありがとうございます!

男性/30代 肢体不自由, 車いす

《経歴》
18歳の頃バイク事故で首の骨を折り頸髄を損傷、両手両足に麻痺が 残り車椅子生活を余儀無くされる。 会社員の時に一人でハワイに旅行し、世界観が広がる。
その後海外の暮らしに憧れを持ちLAやオーストラリアに短期移住。
帰国後会社員として再度働き、お金を貯めてから世界一周を決意。
約9ヶ月間23カ国42都市以上を回り、世界一周達成。

現在は車椅子の旅人として全国で講演/執筆活動
エイチ・アイ・エスユニバーサルツーリズムのスペシャルサポーターとして、国内外に赴き車椅子でも旅行しやすいツアー造成の監修などを行なっている。

トミーヒルフィガーアダプティブオフィシャルサポーター
YouTubeチャンネル『Miyo Channel』運営
https://www.youtube.com/channel/UCwKAtfs3eE39D1WfHo_ivcA

2019年7月に光文社より「No Rain, No Rainbow 一度死んだ僕の、車いす世界一周」を出版。

使用車椅子
TiLite TR/2GX

好きな国
タイ/エジプト/アメリカ

旅行エリア
中南米, ペルー, その他の観光地
旅行期間
対象読者
肢体不自由 車いす 電動車いす
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