タージマハルでパンジャビドレスを着て記念写真

     


2018年はなぜか2度も飛行機欠航事件に見舞われました。1度目はパラグアイ旅行、2度目はインド旅行の時です。今回はインド旅行のお話です。


2018年の夏、私はひとり旅を学ぶ「タビイク」というプログラムに参加しました。

「タビイク」の詳しい情報はこちらです。
https://tabiiku.net

障害があると一般のツアーには参加しにくいので、私は必然的にひとり旅をしてきました。

健常者が学ぶひとり旅と私のひとり旅はどの程度違っているんだろう?

どんな風に旅の仕方を教えてくれるんだろう?

すごく興味がありました。参加者は若者ばかりのようです。私は50代のおばさん。しかも弱視の視覚障害者。浮いちゃいそうだし、そもそも参加できるのかな?


問い合わせたところ、弱視でも参加OKとの返事が来ました。過去に聴覚障害のある方が参加されたそうです。

駅のホームでハエまみれになって横たわる私
「タビイク」は普通のツアーと違って、旅行の手配は参加者自身で行います。

現地の集合場所と時間が指定され、引率者と合流します。オリエンテーションから始まり、参加者同士で助け合いながら旅のノウハウを学んでいきます。数日間団体で行動しますが、日程が進むにつれ、少人数での行動になっていきます。

宿探し、タクシーの値段交渉、電車の切符購入などを経験します。私が参加したインドでは、数人が下痢で入院しました。その時も引率の方のサポートを受けながらも、皆自力で海外旅行保険の手続きをしました。私も具合が悪くなりましたが、駅のホームで寝て耐えました。(笑)

解散後は学んだことを活かして、それぞれ次の目的地へと旅立ちます。

空港のジャイプール行きの表示
飛行機が飛ばなかった事件は「タビイク」のプログラム終了後、次の目的地へ向かう時に起きました。

解散場所はジャイサルメールというインドの西側の砂漠の街。私はそこから飛行機でジャイプールに行くため空港に向かいました。タクシーに乗っていると空がどんどん黒くなっていきました。前日も天気が不安定で、砂漠のキャンプでシトシト雨に降られました。

今日もそんな感じなのだろうと思っていたら、空港に着く頃には本降りの雨になりました。少し風も出てきて飛行機の到着が遅れるとのアナウンスがありました。

そのうち雷鳴が轟き、バケツをひっくり返したような雨と強風が吹き荒れました。ついに飛行機がジャイサルメールに到着できず、ジャイプール行きは欠航となりました。

さあ、どうしよう。ジャイサルメールからジャイプールに向かう便は1日1便のみ。電車かバスでジャイプールを目指すか、もう一晩泊まって明日の飛行機に乗るか。

空港の前の道路が川のようになっている
こんなが不安定な天候では翌日の飛行機もどうなることかわかりません。とりあえずチケットの払い戻しの手続きをしました。

ジャイプール行きの電車は夜中に出発です。でも、まだ体調がすぐれず、街まで戻って駅で切符を買う気力が起きないのです。バスは情報を一から調べなければならず電車よりも更に億劫です。

今日はホテルに泊まって身体を休めようか。そんなことを考えていたら、私の後ろの方で、私が聞き取れる英語で電話をする声が聞こえてきました。

タクシーをチャーターした3人で自撮り
「ジャイプールまでタクシーをお願いします。」

インド人ではない女性の英語です。

「すみません!ジャイプールに行くんですよね。私も一緒に乗せてもらえませんか?」

このチャンスを逃しては大変!と反射的にお願いの言葉を発していました。

彼女は快く同乗を承諾してくれました。彼女はインドで働いているスペイン人だそうです。日本に行ったことがあるという弟さんと一緒でした。ジャイプールの空港に夜中に着く家族と合流するため急いでいるのだそうです。

とは言ってもジャイサルメールからジャイプールまでは車で約11時間の距離です。到着は翌朝7時近く。すごい長旅。よく引き受けてくれる人がいたものです!

タクシーを待っていると、ジャイプール行きの車に乗らないかという客引きが始まりました。

何も焦ることはないんだな。みんなが必要なサービスは、ここインドでは勝手に湧いて出てくるんだ!

インド人恐るべし!商魂、体力ハンパないです。


ジャイプールの庭園
翌朝7時近く、ようやくジャイプールに到着しました。車に乗っているだけなのにヘロヘロになりました。ひ弱な日本人ですね。

観光意欲も湧かず、その日は一日中ベッドで過ごしました。

土砂降りの雨
最終日、ちょっとは観光しようと思ってホテルに荷物を預けて街に出かけました。ところが急に土砂降りの雨が降ってきてズブ濡れになりました。

川のようになった道路
道路が川の様になってゴミがいっぱい流れていました。

スニーカーの中を水がチャポチャポ行ったり来たりするのが気持ち悪く、一刻も早く脱ぎ捨てたい気分でした。



羽田空港でパンジャビドレスでバックパックを背負って記念撮影
ズブ濡れになった私はホテルでシャワーを浴びさせてもらい、パンジャビドレスとサンダルに着替えました。

ジャイプールの空港で日本から持って来た服を全てゴミ箱に放り込みました。

下痢でシミになったパンツも汗まみれのTシャツも日本に持ち帰って洗う気力などなくなりました。ましてや汚い泥水でビチャビチャのスニーカーなんて、どんな悪い病気を運んでしまうかわかりません。

ブルーに金色の縁飾りのパンジャビドレスにバックパックという、かなりアンバランスな出で立ちで、デリーで飛行機を乗り継ぎ、羽田空港に帰ってきました。

ああ、飛行機が順調に飛んでくれていたら、ベッドで過ごしたあの貴重な晴れの日、思い切り観光できたのに!

飛行機が欠航と決まった時の私の選択は正しかったのかどうか?

わからないけれど、良い思い出になったのだから、そこそこの旅力は習得しているのだと思うことにします。

飛行機が欠航すれば焦りますが、なんとかなるものですね。トラブルは予防は重要ですが、起こるものだと考えて、時間とお金に余裕を持った旅行プランを作っておくと良いでしょう。また、体験談を読んでおくことも有効だと思います。

女性/50代 視覚障害, 肢体不自由, 内部障害

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自己紹介
こんにちは。私は先天性白内障で、視力は右0.06、左は見えていません。ルーペや単眼鏡、iPadをフル活用して海外旅行をしています。右の股関節と両膝関節の変形があります。そして数年前に糖尿病になりました。
 今までに行った国は約50カ国。2013年に憧れの世界一周と、ピレネー山脈を超えてスペインの巡礼路約800kmを歩きました。リラックスよりも冒険的な旅が好き。それから旅先で猫を探すのが好きです。
 旅行好きが高じて2020年に総合旅行業務取扱管理者資格を取得。旅を仕事にできたらいいなぁ。

旅行エリア
アジア, インド, その他の観光地
旅行期間
対象読者
視覚障害 聴覚障害 高齢者 その他
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弱視インドジャイプールジャイサルメール砂漠トラブルタビイク